スイングアーム方式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/09 20:38 UTC 版)
「レコードプレーヤー」の記事における「スイングアーム方式」の解説
回転軸を中心に水平・垂直方向にスイングするアームにより針の盤面への接触と音溝への追従を行う。回転軸の抵抗を小さくすることは容易であるため、高級機から廉価品まで大多数の製品がこの方式である。 アームの形状は「S字」「J字」「ストレート」に大別される。J字やS字の形状はそのアームの形状により先端カートリッジ中心軸をトーンアーム中心軸に対して若干内側に向けるためである。ストレート型でもヘッドシェル部分が角度を持ってカートリッジを取付けるものが一般的である。この角度をオフセット角という。また、針先の位置はアーム支点からターンテーブル中心よりも遠くにオーバーハングする位置に調整され、オフセット角とともに後述するトラッキングエラーを軽減する働きがある。 トラッキングエラー スイングするトーンアームによってカートリッジは音溝に対する相対角度がアームのスイングする角度分変化することになる。正しい角度との差をトラッキングエラー角という。 トラッキングエラーにより再生信号に歪みが生じるため前述のオフセット角とオーバーハングにより軽減するものが一般的である。より完全な対策として、カートリッジが常に音溝の接線方向を向くように専用の回転軸を持たせる方法も考案されている。 インサイドフォース トーンアームにオフセット角が存在することにより、アームの支点と針先を結ぶ方向と針先が溝の摩擦により引っ張られる方向にズレが生じ、アームがターンテーブル内側、即ち中心方向へ引き寄せられる力が働く。この力をインサイドフォースと呼ぶ。トーンアームにはこれを打ち消す機構が備わっているものがあり、これをインサイドフォース・キャンセラーまたはアンチ・スケートと呼ぶ。
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