ジガバチとは? わかりやすく解説

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じが‐ばち【似我蜂】

読み方:じがばち

膜翅(まくし)目ジガバチ科昆虫体長約2センチで体は黒色膨らんだ腹の基部赤色地面巣穴掘りヨトウムシシャクトリムシなどを狩って取り込み、これに産卵し幼虫のえさにする。翅(はね)を動かす音がジガジガと聞こえる。すがる。腰細蜂(こしぼそばち)。《 春》

ジガバチ科昆虫総称。体は中形黒色、腹の付け根は細い。地中竹筒に巣を作り、小昆虫狩って幼虫のえさとする。ジガバチ・ツチスガリ・アナバチなど。


似我蜂

読み方:ジガバチ(jigabachi)

ジガバチ科昆虫

学名 Ammophila infesta


似我蜂

読み方:ジガバチ(jigabachi)

一種

季節

分類 動物


ジガバチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/12 09:32 UTC 版)

ジガバチ
サトジガバチ Ammophila sabulosa
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: ハチ目(膜翅目)Hymenoptera
亜目 : ハチ亜目(細腰亜目)Apocrita
: アナバチ科 Sphecidae
亜科 : ジガバチ亜科 Ammophilinae
: ジガバチ族 Ammophilini
学名
Ammophilinae André1886
Ammophilini André1886
和名
ジガバチ

ジガバチ(似我蜂)は、昆虫綱膜翅目アナバチ科(別名:ジガバチ科)のジガバチ亜科またはジガバチ族[1]の総称である。ジガバチ亜科はジガバチ族のみを含む単型である。

狭義には、ジガバチ亜科(ジガバチ族)の1属ジガバチ属 Ammophilaを意味し[1]、さらに狭義にはその1種サトジガバチ(ヤマジガバチ) Ammophila sabulosaをジガバチとする[2][3]ことがあるが、ここではジガバチ亜科(ジガバチ族)を扱う。

生態

典型的な狩りバチで、どの種でも「狩り」をすることが知られている。

狩りは幼虫の食糧確保のために行なわれる。地面に穴を掘って幼虫室と呼ばれるを作った後、幼虫の食料にする獲物を捕らえて毒針で毒を注入する。獲物は全く動かなくなるが、死ぬと肉が腐って幼虫の餌にならないため、これは神経を麻痺させてあるだけで、殺してはいない。その後、巣穴に獲物を運び入れ、卵を一つ(種によっては複数)産み付ける。雌は幼虫室を閉じて出ていき、二度と戻らない。

幼虫は獲物の体の上で孵化し、獲物を殺して腐敗させないように、生命維持に影響を及ぼさない部位から順番に食べていく。獲物を食べつくして巣穴と同じくらいの大きさまで成長すると、を作ってになり、10日ほどで羽化をして巣穴を出る。

幼虫の食料として、ジガバチ属は蛾の幼虫を捕るが、これに対し、同科で似た生態を持つがジガバチ亜科には属さないSceliphron属はクモを捕る[2]

社会性である[4]

巣に石でふたをするサトジガバチ

名の由来

一説によると、ジガバチの名は、巣穴の掘削時と閉塞時に胸部の飛翔筋の振動を頭部に伝えて土壌を砕いたり突き固める際の音に由来し、虫をつかまえて穴に埋め、似我似我(じがじが、我に似よ)と言っているとの伝承に基づく。じがじがと唱えたあと、埋めた虫が後日ハチの姿になって出てきたように見えたためと言われている。[要出典]

分類

ジガバチ亜科(ジガバチ族)は単系統である[4]

6属約300種が属す[4]。以下では種はごく一部のみ記す。

  • Ammophila Kirby,1798 ジガバチ属
    • Ammophila aemulans ミカドジガバチ
    • Ammophila atripes フジジガバチ
    • Ammophila clavus フジジガバチ
    • Ammophila sabulosa (A. infesta) サトジガバチ(ヤマジガバチ、ジガバチ)
  • Eremnophila Menke, 1964
  • Eremochares Gribodo, 1883
  • Hoplammophila de Beaumont, 1960 ホップランモフィラ属[1]
    • Hoplammophila aemulans ミカドジガバチ
  • Parapsammophila Taschenberg1869
  • Podalonia Fernald1927

アメリカジガバチ Sceliphron caementariumなど、Sceliphrinae亜科Sceliphron属の種も、和名にジガバチの名を持つが、ジガバチ亜科ではない。

脚注

  1. ^ a b c 須田博久. “ジガバチ”. 日本大百科全書(ニッポニカ)(コトバンク). 2019年5月26日閲覧。
  2. ^ a b 勝屋志朗 (2009), “ジガバチ”, in 下中直人, 世界大百科事典, 2009年改定新版, 平凡社 
  3. ^ フランク・B・ギブニー, ed. (1993), “ジガバチ”, ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 REFERENCE GUIDE, 第2版改訂版, ティービーエス・ブリタニカ 
  4. ^ a b c Field, Jeremy; Ohl, Michael; Kennedy, Martyn (2011), “A molecular phylogeny for digger wasps in the tribe Ammophilini(Hymenoptera, Apoidea, Sphecidae)”, Systematic Entomology 36 (4): 732-740, http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-3113.2011.00591.x/ 

関連項目

外部リンク


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