ジアステレオマー塩法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/05 06:41 UTC 版)
ラセミ体の酸や塩基を分割するのに最も広く用いられている光学分割法。最も一般的な光学分割法であり、適用範囲も広く、工業的に広く用いられている。ラセミ体の酸を分割する場合、光学活性なアミン(塩基性光学分割剤)を作用させ、結晶性のジアステレオマー塩に誘導して分別結晶する。再結晶を繰り返すことにより難溶性のジアステレオマー塩の純度を高めていき、得られた単一のジアステレオマー塩を、水酸化ナトリウムなどの塩基で複分解することにより容易に目的のエナンチオマーを取得することができる。ラセミ体のアミンを分割する場合は、光学活性な酸(酸性光学分割剤)を用いる。 酸性分割剤としては、酒石酸やその誘導体、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、10-カンファースルホン酸などがよく用いられる。塩基性の分割剤としてはストリキニーネ、ブルシン、キニーネなどのアルカロイド類、各種アミノ酸の誘導体、α-メチルベンジルアミンなどが常用される。
※この「ジアステレオマー塩法」の解説は、「光学分割」の解説の一部です。
「ジアステレオマー塩法」を含む「光学分割」の記事については、「光学分割」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書からジアステレオマー塩法を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。

- ジアステレオマー塩法のページへのリンク