シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジーとは? わかりやすく解説

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シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/21 08:18 UTC 版)

シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー S.A.
種類
株式会社(S.A.)
業種 再生可能エネルギー
設立 1976年
本社 バスク自治州ビスカヤ県サムディオスペイン語版
主要人物
イグナシオ・マルティン(会長)
製品 風力発電機風力発電所太陽光発電関連製品の製造販売
売上高 27億3,600万ユーロ(2010)[1]
営業利益
1億1,900万ユーロ(2010)[1]
利益
5,020万ユーロ(2010)[1]
総資産 49億3,900万ユーロ(end 2010)[1]
純資産 16億2,900万ユーロ(end 2010)[1]
従業員数
6,730人(average, 2010)[1]
ウェブサイト [1]

シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー (シーメンスガメサ、西: Siemens Gamesa Renewable Energy S.A.)は、スペインビスカヤ県・サムディオ(Zamudio)に本拠を置く再生可能エネルギー分野の製造企業である。2017年4月、シーメンスの風車製造部門との合併を受け、Gamesa Corporación Tecnológicaから改称した[2]2023年1月、シーメンス・エナジーの一部門となった。

シーメンスガメサは風力タービンを供給し、また風力発電所を開発・管理・販売している[注釈 1]

沿革

ベアー・クリーク・タウンシップの禿山に設置されたガメサの風力発電機

ガメサは1976年に設立され、新技術の開発やそれらの新興活動への適用などに焦点を当てた。ロボット工学マイクロエレクトロニクス航空工学複合材料開発などの分野を有していた。1994年、風力タービンの製造に特化した子会社としてガメサ・エオリカが設立された。1995年にはガメサ・エオリカが風力発電所建設事業に関与し、1996年には初の風力発電所が竣工した。ガメサは2000年10月31日に正式にマドリード証券取引所に上場し、2001年4月24日にIBEX35に選択された。アラバ県ビトリア=ガステイスに本社を置いていたが、2010年にビスカヤ県サムディオスペイン語版に本社を移転した。

2006年以来、ガメサは持続可能エネルギー、特に風力発電に関連した技術に焦点を当てている。航空部門は売却されてアエルンノバという新企業が設立され[3]、またグローバル・エナジー・サービスという新企業も設立された。

2003年にはマデ社を買収。2004年から2006年までは風力タービンの世界市場シェア2位だった[4]。ガメサは2007年に操業を開始したアレゲニー・リッジ風力発電所(アメリカ・ペンシルヴェニア州)、2011年に操業を開始したスチュアート山風力発電所(ニュージーランド)の建設に関与した。2011年には中国広東核電集団と提携し、中国で600MWの風力発電プロジェクトの共同開発を開始[4]。2011年 ガメサ、中国の龍源電力、華潤電力、大唐集団新能源の3社と風力発電機の共同開発で提携[4]。同年にはインドのキャパロ・エナジーから総計2GW(20億ドル)の風力タービンを受注(納入完了は2017年予定)[4]。2014年時点でイベルドローラはガメサに約15.4%出資していた[5]

ガメサは陸上風力発電を専門としていたが[5]、2010年代には洋上風力発電の分野にも進出している。洋上風力発電所での生産を拡大するためのイギリスの動向の一部として、ガメサはイギリスに生産工場や他の施設を建設するために1億3,370万ユーロを投じることを約束しており、洋上風力発電部門の本部をロンドンに移転させる予定である[6][7]。2014年にはフランスの国営原子力企業アレバと提携し、洋上風力発電の合弁会社を設立することが発表された[5]

2010年にはスペイン国内での風力タービンシェアが50%を超え[4]、2011年時点でスペインの市場シェア第1位の企業である[8]。ガメサは4大陸に向けて計1万MWを超える風力タービンを提供しており、ガメサの製品は年間5,190万トンの二酸化炭素の排出を削減している。太陽光発電所の建設や発展にも関与している。ガメサはDJSI(ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)[9]FTSE4グッド・インデックス[10]の指標に選定された。

2016年6月、シーメンスの風力発電事業との統合が発表され[11]、2017年4月3日に合併を完了しシーメンスガメサ・リニューアブル・エナジーが発足、風力タービンメーカーとして、ベスタスなどとともに世界のトップ4メーカーとなった[2]

2023年1月、シーメンス・エナジーによる株式買収が取締役会で承認され、同社の完全子会社となった[12]

脚注

注釈

  1. ^ 風力発電所は風力タービン、ブレード、ギア、タワー、電力制御機などの総合体である。ガメサの風力タービン、ベスタスのブレードなどというように、1社の製品で風力発電所が構成されない場合も多い。

出典

  1. ^ a b c d e f Annual Report 2010” (PDF) (英語). Gamesa. 2011年4月25日閲覧。
  2. ^ a b SiemensとGamesaが正式に合併しました”. 日本風力発電協会 (2017年4月3日). 2018年7月7日閲覧。
  3. ^ Aernnova homepage [リンク切れ]
  4. ^ a b c d e 風力発電建設について PLARADレンタル
  5. ^ a b c アレバとガメサ、洋上風力発電合弁会社を設立へウォールストリートジャーナル、2014年1月21日
  6. ^ Lawson, James. Can the UK Attract Offshore Wind Turbine Makers? (英語) RenewableEnergyWorld.com、2011年5月27日
  7. ^ Gamesa. Gamesa In The Offshore Market [リンク切れ] Gamesa、2011年6月6日
  8. ^ IHS Emerging Energy Research. Gamesa back in wind top-five as GE drops out - analysts (英語) Global Wind Turbine Supply Market Share Evolution、2012年3月6日
  9. ^ Dow Jones Sustainability Index (英語)
  10. ^ FTSE4Good [リンク切れ]
  11. ^ 独シーメンスと西ガメサ、風力発電設備事業を統合”. Sustainable Japan (2016年7月7日). 2018年7月7日閲覧。
  12. ^ Siemens Gamesa’s shareholders approve delisting of the company” (PDF) (英語). Siemens Gamesa Renewable Energy S.A. (2023年1月25日). 2023年3月21日閲覧。

関連項目

外部リンク


シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 04:22 UTC 版)

スペインの風力発電」の記事における「シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジー」の解説

バスク州拠点を置くガメサ2005年設備電力13%のシェアを持つ巨大なグローバル風力タービンメーカーである。同社スペイン特有の地理的環境を、グローバルな場で競争するスペイン企業にとって利益となると評価している。ガメサ・エオリカは、スペインアメリカ中国工場操業している。さらにエジプトドイツアイルランドイタリア日本韓国ポルトガルなど世界中多く地域でのプロジェクトがある。ガメサ2005年アメリカペンシルバニア州フィラデルフィア風力タービン発電機ブレード製造工場開設し500パートタイム建築操業雇用236永続的な製造雇用創出した。ガメサ風力発電所建設操業維持管理2つフィラデルフィア会社製造工場連携することで5年間にわたり同州で約1000人の雇用創出した。同社2017年4月シーメンス風力発電部門合併し、シーメンスガメサ・リニューアブル・エナジーとなった

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