ショウナイトウヒレンとは? わかりやすく解説

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ショウナイトウヒレン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/11 14:43 UTC 版)

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ショウナイトウヒレン
山形県鶴岡市 2018年9月下旬
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
階級なし : キキョウ類 Campanulids
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : アザミ亜科 Carduoideae
: トウヒレン属 Saussurea
: ショウナイトウヒレン
S. shonaiensis
学名
Saussurea shonaiensis Kadota[1]
和名
ショウナイトウヒレン(庄内塔飛廉)[1]

ショウナイトウヒレン(庄内塔飛廉、学名:Saussurea shonaiensis)は、キク科トウヒレン属多年草[1]

特徴

はほぼ直立し、高さは60-85cmになる。茎に幅3-5mmになるはっきりとした翼があり、褐色の軟毛がまばらに生えて、上部は4-8回分枝する。花時に根出葉は存在しない。茎の下部につくは革質から草質で、葉身は広卵形から円形または卵形、長さ17-25cm、幅13-20cm、先は鋭頭または尾状に短くとがり、基部は深いまたは浅い心形になり、縁に粗い鋸歯がある。葉の表面に褐色の軟毛が生え、裏面は無毛。葉柄は長さ8-18cmになり、翼がある。茎の上部につく葉は、小型で短い葉柄がある[1]

花期は8-10月。頭状花序は総状に2-3個がまばらにつき、花柄は長さ2-3mmになり、褐色の軟毛が密生する。総苞は緑色、長さ13-15mm、径7-10mmになる筒形で、くも毛が密生する。総苞片は8列あり、総苞外片は卵形で長さ7-8mm、上部は鋭突頭になり斜上する。頭花は筒状花のみからなり、花冠の長さは12-13mm、色はごく淡い紅紫色から白色になる。果実は長さ5mmになる痩果で、明るい灰色で紫色の条と斑点がある。冠毛は2輪生で、落ちやすい外輪は長さ4mm、花後にも残る内輪は長さ9mmになる[1]

分布と生育環境

日本固有種。本州の山形県の庄内地方、秋田県南部・山形県北部にまたがる鳥海山山麓の日本海沿岸地域に分布し、沿岸の低地から低山の夏緑林やクロマツ林の林縁や林下、海岸の草原などに生育する[1][2]

名前の由来

和名ショウナイトウヒレンは、「庄内塔飛廉」の意で、山形県庄内地方に多く見られることによる。種小名(種形容語)shonaiensis も「庄内」による[1]

2015年に門田裕一(国立科学博物館)によって、『植物研究雑誌』Vol.90、「アジア産トウヒレン属 (キク科) の分類学的研究 VII. 北海道産の1新種と本州産の 4 新種」において、カムイトウヒレン-Saussurea kenji-horieana、フカウラトウヒレン-Saussurea andoana、カムロトウヒレン-Saussurea sawaeウゴトウヒレン-Saussurea ugoensisとともに新種として命名記載された[2]

ギャラリー

脚注

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  1. ^ a b c d e f g 『改訂新版 日本の野生植物 5』p.268
  2. ^ a b 門田裕一:アジア産トウヒレン属 (キク科) の分類学的研究 VII. 北海道産の1新種と本州産の 4 新種, The Journal of Japanese Botany, 『植物研究雑誌』Vol.90, No.3, pp.158-178, (2015).

参考文献





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