シュレディンガー方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/05 05:23 UTC 版)
「グリーン関数」の記事における「シュレディンガー方程式」の解説
例えば、方程式 ( − H ^ 0 + E ) | ϕ ⟩ = 0 {\displaystyle (-{\hat {H}}_{0}+E)|\phi \rangle =0} のグリーン演算子 ^G0 が満たすべき方程式は ( − H ^ 0 + E ) G ^ 0 = − 1 {\displaystyle (-{\hat {H}}_{0}+E){\hat {G}}^{0}=-1} である。これを形式的に解くと G ^ 0 = − 1 E − H ^ 0 {\displaystyle {\hat {G}}^{0}=-{\frac {1}{E-{\hat {H}}_{0}}}} である。このグリーン演算子を具体的に計算するには ^H0 の固有ベクトルを用いて G ^ 0 = − ∑ n 1 E − H ^ 0 | ϕ n ⟩ ⟨ ϕ n | = − ∑ n 1 E − E 0 | ϕ n ⟩ ⟨ ϕ n | {\displaystyle {\hat {G}}^{0}=-\sum _{n}{\frac {1}{E-{\hat {H}}_{0}}}|\phi _{n}\rangle \langle \phi _{n}|=-\sum _{n}{\frac {1}{E-E_{0}}}|\phi _{n}\rangle \langle \phi _{n}|} のように展開する。ただし E = E0 となるときは発散してしまう。それを避けるため分母をわずかに虚数軸方向にずらすことでこの問題は解消される G ^ ± 0 = ∑ n 1 E 0 − E ± i ϵ | ϕ n ⟩ ⟨ ϕ n | {\displaystyle {\hat {G}}_{\pm }^{0}=\sum _{n}{\frac {1}{E_{0}-E\pm i\epsilon }}|\phi _{n}\rangle \langle \phi _{n}|} たとえば ^H0 = −Δ の場合のグリーン演算子の行列要素は、固有値を E = k2 として、次のように書ける。 G ± 0 ( r , r ′ ) = ⟨ r | G ^ ± 0 | r ′ ⟩ = 1 4 π | r − r ′ | e ± i k | r − r ′ | {\displaystyle G_{\pm }^{0}({\boldsymbol {r}},{\boldsymbol {r}}')=\langle {\boldsymbol {r}}|{\hat {G}}_{\pm }^{0}|{\boldsymbol {r}}'\rangle ={\frac {1}{4\pi |{\boldsymbol {r}}-{\boldsymbol {r}}'|}}e^{\pm ik|{\boldsymbol {r}}-{\boldsymbol {r}}'|}} ここで G + 0 {\displaystyle G_{+}^{0}} は外向き、 G − 0 {\displaystyle G_{-}^{0}} は内向きの球面波で、波が r' から r へ伝播する様子を示すものである。
※この「シュレディンガー方程式」の解説は、「グリーン関数」の解説の一部です。
「シュレディンガー方程式」を含む「グリーン関数」の記事については、「グリーン関数」の概要を参照ください。
シュレディンガー方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 00:55 UTC 版)
「量子力学の数学的定式化」の記事における「シュレディンガー方程式」の解説
H {\displaystyle {\mathcal {H}}} を状態空間とし、 H {\displaystyle {\mathcal {H}}} 上の自己共役作用素Hを任意に固定し、ハミルトニアンと呼ぶことにする。量子力学ではHが − ∑ j = 1 n ℏ 2 m j Δ j + V ( x ) {\textstyle -\sum _{j=1}^{n}{\hbar \over 2m_{j}}\Delta _{j}+V(x)} という形で書き表せる場合を扱うが、本節の議論はHが必ずしもこの形でなくとも成立する。 定義 (シュレディンガー方程式) ― ψ ∈ H {\displaystyle \psi \in {\mathcal {H}}} に対し、以下の形の微分方程式をシュレディンガー方程式と呼ぶ: i ℏ d d t ψ ( t ) = H ψ ( t ) {\displaystyle i\hbar {\mathrm {d} \over \mathrm {d} t}\psi (t)=H\psi (t)} ψ ( 0 ) = ψ {\displaystyle \psi (0)=\psi } ここで微分は強微分の意味で考える。すなわち lim t → t 0 ‖ ψ ( t ) − ψ ( t 0 ) t − t 0 − χ ‖ = 0 {\displaystyle \lim _{t\to t_{0}}\left\|{\psi (t)-\psi (t_{0}) \over t-t_{0}}-\chi \right\|=0} を満たす χ ∈ H {\displaystyle \chi \in {\mathcal {H}}} が存在する時、 χ {\displaystyle \chi } をt=t0における ψ ( t ) {\displaystyle \psi (t)} の強微分といい、 d d t ψ ( t ) | t = t 0 = χ {\displaystyle \left.{\mathrm {d} \over \mathrm {d} t}\psi (t)\right|_{t=t_{0}}=\chi } と書き表す。量子力学では、 ψ ∈ H {\displaystyle \psi \in {\mathcal {H}}} の時間発展がシュレディンガー方程式に従う事を仮定する。
※この「シュレディンガー方程式」の解説は、「量子力学の数学的定式化」の解説の一部です。
「シュレディンガー方程式」を含む「量子力学の数学的定式化」の記事については、「量子力学の数学的定式化」の概要を参照ください。
シュレディンガー方程式と同じ種類の言葉
方程式に関連する言葉 | ブラックショルズ方程式 ラプラス方程式 シュレディンガー方程式 マックスウェル方程式 理想気体の状態方程式 |
Weblioに収録されているすべての辞書からシュレディンガー方程式を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。

- シュレディンガー方程式のページへのリンク