グロス=ピタエフスキー方程式
グロス=ピタエフスキー方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/10 15:44 UTC 版)
「非線形シュレディンガー方程式」の記事における「グロス=ピタエフスキー方程式」の解説
中性ボーズ気体をはじめとするボーズ粒子系は極低温でボーズ=アインシュタイン凝縮と呼ばれる量子力学的な相転移を引き起こす。このとき、系は凝縮体の波動関数と呼ばれる秩序変数Ψで記述される。Ψはグロス=ピタエフスキー方程式 と呼ばれる次の三次元版の非線形シュレディンガー方程式にしたがう。 i ℏ ∂ ∂ t Ψ ( r , t ) = ( − ℏ 2 ∇ 2 2 m + V e x t ( r ) + g | Ψ ( r , t ) | 2 ) Ψ ( r , t ) {\displaystyle i\hbar {\frac {\partial }{\partial t}}\Psi (\mathbf {r} ,t)=\left(-{\frac {\hbar ^{2}\nabla ^{2}}{2m}}+V_{ext}(\mathbf {r} )+g|\Psi (\mathbf {r} ,t)|^{2}\right)\Psi (\mathbf {r} ,t)} 但し、Vextは外場ポテンシャルであり、g は粒子間相互作用の強さを表す結合定数である。
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グロス=ピタエフスキー方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 00:28 UTC 版)
「ボース=アインシュタイン凝縮」の記事における「グロス=ピタエフスキー方程式」の解説
詳細は「グロス=ピタエフスキー方程式」を参照 BECの凝縮相は凝縮体の波動関数と呼ばれる秩序変数Ψにより、記述される。粒子間の相互作用の到達距離が原子間距離よりも十分小さいと仮定すると、Ψ(r, t)は次の時間に依存したグロス=ピタエフスキー方程式を満たす。 i ℏ ∂ ∂ t Ψ ( r , t ) = ( − ℏ 2 ∇ 2 2 m + V e x t ( r ) + g | Ψ ( r , t ) | 2 ) Ψ ( r , t ) {\displaystyle i\hbar {\frac {\partial }{\partial t}}\Psi ({\boldsymbol {r}},t)=\left(-{\frac {\hbar ^{2}\nabla ^{2}}{2m}}+V_{\mathrm {ext} }({\boldsymbol {r}})+g|\Psi ({\boldsymbol {r}},t)|^{2}\right)\Psi ({\boldsymbol {r}},t)} ここで、Vext は凝縮体をトラップするための外部ポテンシャルである。また、定数 g は g = 4 π ℏ 2 a m {\displaystyle g={\frac {4\pi \hbar ^{2}a}{m}}} で与えられる相互作用の結合定数であり、a はs波散乱の散乱長である。g > 0(a > 0)の場合には、原子間に働く相互作用が斥力、g < 0(a < 0)の場合には、引力であることを示す。この方程式による記述が有効であるのは、平均原子間距離がs波散乱長よりも十分大きく、凝縮体の原子数が十分多い場合に限られる。また、定常状態では ( − ℏ 2 2 m ∇ 2 + V e x t ( r ) + g | Ψ ( r , t ) | 2 ) Ψ ( r , t ) = μ Ψ ( r , t ) {\displaystyle \left(-{\frac {\hbar ^{2}}{2m}}\nabla ^{2}+V_{\mathrm {ext} }({\boldsymbol {r}})+g|\Psi ({\boldsymbol {r}},t)|^{2}\right)\Psi ({\boldsymbol {r}},t)=\mu \Psi ({\boldsymbol {r}},t)} となる。
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