シェリダンからグラントへの伝言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/20 00:17 UTC 版)
「ディンウィディ・コートハウスの戦い」の記事における「シェリダンからグラントへの伝言」の解説
その日の午後遅く、グラントが副官のホレス・ポーター中佐を派遣してシェリダン軍の状況を報告させた。ポーターは、グレッグとギブスの旅団がアダムズ道路とブルックス道路の交差点から後退してきた時に到着した。ポーターはディンウィディ・コートハウスに到着する寸前にシェリダンと会った。シェリダンはポーターに、その経験した中でも最大級に活発な日々を過ごしており、騎兵だけで歩兵部隊や騎兵隊と戦っていると告げた。その部隊はディンウィディ・コートハウスのすぐ北にある高台に集合していたので、如何なる障害があってもその陣地を保持するつもりだった。シェリダンは、歩兵の1個軍団もあれば、彼に対してリーが派遣してきた全軍を切り取ることができたとも繰り返していた。シェリダンはピケットが前よりも危険な状態にあるとも語った。 歴史家のA・ウィルソン・グリーンは、この戦闘の意義が比較的小さい損失に似合わず大きなものだったと言っている。シェリダンはポーター中佐に、「この軍隊は私自身よりも危険な状態にある。私がポトマック軍から切り離されたならば、敵の部隊もリーの軍隊からも切り離されることであり、その兵士の誰一人としてリーの所に戻っていくことはできない。我々は遂に敵の歩兵部隊をその防衛工作物から引き出したのであり、これは我々にとってそれを攻撃するチャンスである」と告げた。 シェリダンはポーターに、急ぎグラントの所に戻って第6軍団を送ってくれるよう依頼したが、ポーターはライトの軍団が北軍前線の右翼におり、直ぐにシェリダン軍に合流できる歩兵軍団はウォーレンの軍団だけであるという、グラントが以前に言っていたことを繰り返しただけだった。シェリダンはポーターにその立場を信じ込ませたか自信が無かった。後に副官のジョン・ケロッグ大佐に持たせてグラントに送った手紙の中で、「この(ピケットの)軍隊は我が軍にとってあまりに強力であります。私はディンウィディ・コートハウスを、そこからの退去を強いられるまで保持します。」と書いていた。ポーターは午後7時にダブニーズ・ミルでグラントに報告した。後にシェリダンの弟であり副官の1人でもあるマイケルによって、またケロッグ大佐によってミードとグラントにもたらされた報告書では、シェリダンが絶望的な状況にあり、迅速な援軍を必要としているという結論を出させることになった。
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