サヤノシュシェンスカヤダムとは? わかりやすく解説

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サヤノシュシェンスカヤダム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/20 09:09 UTC 版)

サヤノシュシェンスカヤダム
所在地 ロシアシベリア連邦管区
ハカス共和国サヤノゴルスク
位置 北緯52度49分34秒 東経91度22分17秒 / 北緯52.82611度 東経91.37139度 / 52.82611; 91.37139
河川 エニセイ川水系エニセイ川
ダム湖 サヤノシュシェンスコエ湖
ダム諸元
ダム型式 重力式アーチダム
堤高 242.0 m
堤頂長 1074.0 m
堤体積 8,435,000
流域面積 km²
湛水面積 62,100 ha
総貯水容量 31,340,000,000 m³
有効貯水容量 15,340,000,000 m³
利用目的 Navigation
Hydro power
事業主体 統一エネルギーシステム
電気事業者 統一エネルギーシステム
発電所名
(認可出力)
サヤノシュシェンスカヤ発電所
(6,400,000kW)
施工業者
着手年/竣工年 /1990年
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サヤノシュシェンスカヤダム: Сая́но-Шу́шенская Плотина: Sayano-Shushenskaya Dam)は、ロシアシベリア連邦管区ハカス共和国サヤノゴルスク、エニセイ川水系エニセイ川に建設されたダム。高さ242メートルの重力式アーチダムで、この型式のダムとしては世界一の高さをもつ。サヤノシュシェンスカヤ水力発電に送水し、最大640万キロワットの電力を発生する。ダム湖(人造湖)の名はサヤノシュシェンスコエ湖(露: Саяно-Шушенское водохранилище、英: Sayano-Shushenskoe Reservoir)という。

ダムは左岸から右岸まで1,066メートルの長さ(堤頂長)があり、そのうち洪水吐で189.6メートルを、発電所で331.8メートルを占める。発電所内には10台の水車発電機が設置されており、ダムによって194メートルの落差を得て、合計最大640万キロワットの電力を発生することができる。同発電所は2007年現在、ロシア最大の水力発電所である。年間発生電力量平均235億キロワット時で、最大の実績は2006年に達成した268億キロワット時である。ただし、発生した電力量のうち16億から20億キロワット時は送電損失となり、またダムに貯えた水の一部は水車発電機を経由せずに放流されてしまう。発生した電力の使い道として、その最たるものはアルミニウム電解精錬である。

ダム湖はサヤン山脈西サヤン山脈ロシア語版)の山中にあり、大部分はクラスノヤルスク地方に属する。一帯はアルタイ・サヤン地域英語版というエコリージョンに属し、生態系は主に旧北区針葉樹林混合山林亜高山帯高山帯草地で、山岳部のツンドラステップタイガ渓流湿地もある。左岸の一部は1984年にユネスコの生物圏保護区に指定された[1]

サヤノシュシェンスカヤ発電所の事故

2009年8月17日に発電所の施設が損壊、死者74名とも言われる事故が発生。老朽化した送水管が破裂して、大量の水が機械室に流れ込んだものとされている。現在、発電所はロシア各地の水力発電所を経営するルスハイドロ社の管理下にあり、同社の発電能力の25%を占めるため、原因究明が進められるとともに同年中には施設更新に伴う施設増強が打ち出されるなど、復旧に向けた動きが進んでいる。

脚注

  1. ^ Sayano-Shushensky Biosphere Reserve, Russian Federation” (英語). UNESCO (2019年4月19日). 2023年2月20日閲覧。

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