コプロミクサ科
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 16:57 UTC 版)
アメーバ細胞は前端に葉状の単仮足をもつ (リマックス型アメーバ)。この形態はアクラシス科のものに似ているが、活発な噴出運動は見られない。ミトコンドリアのクリステは管状。細胞が集合し、細胞壁を形成してシスト化した細胞によじ上った細胞がシスト化するという過程を繰り返し (シスト化した細胞はソロシスト sorocyst とよばれる)、棒状または樹状に分枝した累積子実体 (高さ 1–3 mm) を形成する。柄細胞と胞子細胞との分化は見られない。ただし、Copromyxa cantabrigiensis では子実体形成が見つかっていない。アメーバ細胞の融合、接合子形成が報告されているが (接合子は sphaerocyst とよばれる)、その後の接合子の挙動は明らかではない。植食動物や鳥の糞、キノコ遺骸、土壌などから単離されている。 タマホコリカビ類と同じくアメーボゾアに属するが、その中では系統的に離れており、ツブリネア綱に分類されている (上図)。2属 (Copromyxa, Copromyxella) 6種ほどが知られている。 コプロミクサ科の属までの分類体系の一例 (2020年現在)アメーボゾア門 Amoebozoa Cavalier-Smith, 1998ツブリネア綱 Tubulinea Smirnov et al., 2005真アメーバ目 Euamoebida Lepşi, 1960 (シノニム:Copromyxida Cavalier-Smith, 1993; Tubulinida Smirnov et al., 2005)コプロミクサ科 Copromyxidae L.S. Olive & Stoianovitch, 1975 [Copromyxaceae]コプロミクサ属 Copromyxa Zopf, 1884 コプロミクセラ属 Copromyxella Raper, Worley & Kurzynski, 1978
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