アメーバ細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/18 02:28 UTC 版)
タマホコリカビ類の栄養体 (通常時の体) は単細胞、単核性 (核を1個含む) のアメーバ細胞 (アメーバ状細胞) であり、粘菌アメーバ (粘液アメーバ myxamoeba, pl. myxamoebae) ともよばれる。アメーバ細胞は直径 4–17 µm ほどであり、幅広い仮足と糸状 (棘状) の副仮足を生じ、ゆっくりとスムーズに運動する (下図2a, b)。アメーバ細胞は細菌など微生物を捕食し、二分裂によって増殖する (最適条件で8-10時間に1回分裂) (下図2a)。細胞内には、収縮胞や食胞が存在する。このアメーバ細胞の形態は、変形菌 (真正粘菌) のアメーバ細胞と類似している。一部の種では、環境条件が悪化すると、アメーバ細胞がセルロース性の2層の細胞壁を形成してシスト (ミクロシスト microcyst) となることがある。ミクロシストは休眠構造であり、環境条件が好転するとアメーバ細胞を生じる。ただしタマホコリカビ属などでは、ミクロシスト形成は見つかっていない。タマホコリカビ類では、鞭毛細胞は知られていない。 メディアを再生する 2a. キイロタマホコリカビのアメーバ細胞の分裂 メディアを再生する 2b. キイロタマホコリカビのアメーバ細胞の運動 (集合期) メディアを再生する 2c. キイロタマホコリカビの集合 2d. キイロタマホコリカビの集合体 (ストリーム) 2e. タマホコリカビの移動体 (ナメクジ体)
※この「アメーバ細胞」の解説は、「タマホコリカビ類」の解説の一部です。
「アメーバ細胞」を含む「タマホコリカビ類」の記事については、「タマホコリカビ類」の概要を参照ください。
- アメーバ細胞のページへのリンク