クマリの退任とその後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/02 15:16 UTC 版)
役割を数年間から10年前後務めた後、クマリは退任する。退任の契機となるのは初潮や乳歯の生え替わりなどの出血であることが多く、クマリとしての神聖さや霊力を失ったと判断される。新任のクマリを迎えて退位の儀式を終えた後、クマリだった少女は実家に帰ることが許され、普通の少女として生活することになる。退任したクマリには毎月7,500ネパール・ルピーの恩給が支払われる。 クマリの持っていた神秘性と関連して、「元クマリの女性は幸せになれない」あるいは「元クマリの少女と結ばれた男性は早世しやすい」といった俗説がネパールでは長い間信じられていた。1991年までの7年間ロイヤル・クマリを務めたラシュミラ・シャキャは自伝"from goddess to mortal"において、元クマリのそのような神秘性を否定している。 2002年にNHKの番組『アジア人間街道』で、クマリのその後の人生を追跡したドキュメンタリー番組が制作された(ラシュミラ女史の例)。 2018年にNHKの番組『少女が神になるとき』で2017年の新旧クマリ交代を交え、クマリ信仰とネパールの人々の現在を紹介するドキュメンタリー番組が放送された。
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