キリスト教徒としての事績
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/04 07:03 UTC 版)
「上田貞治郎」の記事における「キリスト教徒としての事績」の解説
上田は1985年洗礼を受け、プロテスタント信者となる。宗派的には当初は組合派(会衆派教会)の大阪島之内教会に属していたが、その後仲間とともに「同信会集会」(キリスト集会)を立ち上げ、大阪東区神崎町の同集会の有力な教友となる。以降、種々の活動を行う。 聖書関連書の出版では、日本最初の聖書用語索引書の『旧新約両全書・聖語類聚』を1889年に出版したことが光る。その他、解禁前に出版されたがほとんど流布しなかったゴーブル訳のマタイ伝を復刻出版したり、約十に上るキリスト教関連本を自費出版した。聖書関連書の蒐集では、泉北郡浜寺の自宅に上田文庫聖書館を設けて、3千点にも上る聖書関連書を収蔵していたが、戦火を避けるために持ち出した矢先、大阪空襲によって焼失したことはキリスト教界にとって多大の損失であった。 また、この空襲では、19世紀にウィーンで製作された貴重な日本語連綿体活字も焼失した。これは、京城帝国大学教授の奥平武彦が、日本語聖書を1873年に出版したアドルフホルツハウゼン印刷所から購入した活字の一部で、日本語聖書収集家の門脇清が奥平から一部を入手し、その半数を上田に譲ったものだった。
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