キクイムシの駆除
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 14:23 UTC 版)
ニレ体内に潜むキクイムシの幼虫・成虫の駆除による感染拡大の防止を目的とし、罹病木の伐採と焼却処理により材内の虫を殺す。重労働であり広い範囲を行うのはコストもかかる。殺虫剤散布による駆除も行われており春先と夏ごろの年2回程度散布する。薬剤にはDDTが使われていた。アメリカでは1947年ごろから小鳥の変死が見られるようになった。これは殺虫剤で汚染された餌を食べた結果であることが分かった。1962年、生物学者のレイチェル・カーソンはニレへの殺虫剤散布と小鳥の変死を関連付けた「Silent Spring」(邦題:沈黙の春)を刊行、当時民衆にあまり知られていなかったDDTの残留性、危険性が明らかになり大きな反響を呼んだ。この本の刊行以後、キクイムシへの殺虫剤散布は急速に下火になって行き、青変菌を殺す殺菌剤の開発へとシフトしていく。 伐採前に環状剥皮を行い罹病木を枯らす 罹病木の伐採駆除。イギリス・エディンバラ 住宅地での伐採風景。アメリカ・ミネソタ州
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