ガボリオ・エミイル(Emile Gaboriau)
1832年(天保3)、フランスのソージョン生まれ。
医師を目指していたが、騎兵隊除隊後、運送会社の書記となり、暇な折、菓子屋の宣伝文や大道芸人のための歌をつくったりした。当時、人気があった新聞付録文芸誌の大衆小説作家ポールフェヴァルにあてた歌が彼の目にとまり、フェヴァルの秘書となり、
1860年(万延1)の「名高きコティヨン」などの小説を書くきっかけとなる。
1863年(文久3)から発表された「ルルージュ事件」は世界最初の長編探偵小説である。最初に掲載された「ルペイ」紙はすぐに廃刊になってしまい、1865年(慶応1)に「ルソレイユ」紙に改めて掲載され、1866年(慶応2)に刊行。
家庭ドラマの複雑な構造を探偵小説として開花させ、ドイルのホームズものの先駆となった。
1867年(慶応3)、「書類百十三号」を「プチジュールナル」紙に発表。
1868年(明1)、「オリシヴァルの犯罪」を「プチジュールナル」紙に発表。
1869年(明2)、「ルコック探偵」を「プチジュールナル」紙に発表。
現実的な探偵である警官ルコックを創造し、警察小説の元祖でもある。
1873年(明6)、肺充血で死去。
1887年(明20)、黒岩涙香が「ルルージュ事件」を「人耶鬼耶」として「今日新聞」に訳す。
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