カルカロドントサウルスの記載
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/22 19:49 UTC 版)
「ギガノトサウルス」の記事における「カルカロドントサウルスの記載」の解説
1996年に古生物学者のポール・セレノらは、モロッコ産の近縁属カルカロドントサウルスの新しい頭骨を記載した。それまで知られていたカルカロドントサウルスの標本は1927年に記載されていたが断片的であり、また化石自体は第二次世界大戦で破壊されていた。彼らは新標本の頭骨長を1.6メートルと推定したが、これはティラノサウルスのスーの頭骨長である1.53メートルを上回ることになった。また、彼らはカルカロドントサウルス類の頭骨がプロポーション的に長い一方でティラノサウルスは後肢が長かったと指摘した。1995年のインタビューにおいてセレノは、新たに発見された南アメリカとアフリカの獣脚類が最大の獣脚類としてティラノサウルスに匹敵するものであり、北アメリカが中心であった後期白亜紀の恐竜動物相の理解の助けになるだろうとコメントした。カルカロドントサウルスの記載と同じ雑誌の同じ号で、古生物学者フィリップ・J・カリーは、どちらの動物がより巨大であったか断定するのは早計であると警告を発し、また動物の体サイズは適応や相互作用や分布などに比べて古生物学者にとって興味深い話題ではないと述べた。また、彼はギガノトサウルスとカルカロドントサウルスが1年違いで記載されたこと、そして異なる大陸に分布していたにも拘わらず近縁であることについて、驚くべきことであると主張した。
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