新標本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 06:42 UTC 版)
同じくジュラ紀中期バトニアンにあたるイタット累層から、頚椎・尾椎・血道弓骨・腓骨からなる新標本が発見された。この新標本から以下に示すキレスクスの3つの固有派生形質が明らかにされた。 神経腔と関節前突起の間の前方に深い溝が存在する。 中央の頚椎の神経棘の根元に明瞭な窪みが存在する。 中央の尾椎の腹側に溝が存在する。 また、中央から後方の頚椎に存在するほぼ水平の後方中央骨突起の板状構造と、その板状構造の主に背側に位置する関節下後突起の孔が、新たにプロケラトサウルス科の共有派生形質と判明した。さらに同論文では、腓骨の中央表面に存在して明瞭な縁を持つ楕円形の深い孔は、キレスクスに見られるティラノサウルス上科の共有派生形質であるとされている(キレスクス以外のプロケラトサウルス科においては、腓骨が産出していないか詳細に記載されていない)。キレスクスの脛骨の初生皮層に分布する縦および網状の血管から、大型のティラノサウルス科よりも成長速度は遅かったことが示唆されている。
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