カタログ燃費と実燃費の乖離
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/08 00:11 UTC 版)
上述のように、実際にドライバーが走行した場合の燃費(実走行燃費)は、カタログに掲載されている燃費に比べて劣る(燃料単位量あたりで走行できる距離がカタログ値より短い)場合が殆どで、このことが各種メディアで報道されることがある。 燃費のカタログ値は各国・各地域が制定した走行パターン(テストサイクル)に基づき、テストドライバーが走行させて計測されているが、実際の走行では同じ距離でも天候や道路状況・交通状況が異なること、運転する一般の運転手は、テストドライバーほど高い運転技術を持たないこと、エアコンやランプ類などの各種電装品を作動させるためにも、オルタネーターの負荷で燃料が消費されることなどにより、燃料消費量が変化する。 カタログ燃費値を、実走行燃費に近づけるためのテストサイクルの改定も各国で行われており、日本では先述のように10モードから10・15モード、そしてJC08モードへと切り替えられているほか、欧州連合が中心となり、世界で導入を進めているWLTPなどの例がある。なおWLTPは、2018年10月1日より日本でもWTLCモードとして導入された。 日本自動車工業会が2013年(平成25年)5月8日に作成した冊子「気になる乗用車の燃費〜カタログとあなたのクルマの燃費の違いは?〜」では、日本車の平均的な値として、実走行燃費は10・15モードのカタログ値より約3割、JC08モードのカタログ値より約2割程度低いと説明している。
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