カサンドラの状態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/12 05:32 UTC 版)
「カサンドラ症候群」の記事における「カサンドラの状態」の解説
カサンドラ症候群は二次障害である。人と人との関係における認識の欠如の結果であり、苦痛を訴える当事者はパーソナリティ障害とは異なるが、診断にさいしては慎重な態度を要する。 情緒的な相互関係と愛と所属は、人間の本質的なニーズであり、これらが満たされず、そしてその理由が解らないとなれば、心身の健康は影響を受ける可能性がある。 カトリン・ベントリーは、アスペルガー症候群パートナーとのコミュニケーションにおける情動剥奪について、ジェイムズ・レッドフィールドのエネルギー理論の哲学をもとに説明している。人間は感情的エネルギーを必要としていて、それは日常生活で幸福を見つけるために欠かせない源である。アスペルガー症候群との結婚において感情的エネルギーで自分を満たすことは難しい。支え合うというエネルギーの交換が起こらない。非アスペルガー症候群女性はエネルギーを差し出すが、アスペルガー症候群のパートナーから受け取るものはほとんどなく、常に消耗する。 カサンドラ症候群は、パートナーのお互いが原因を理解し受け入れることによってのみ、克服あるいは軽減することができる。つまり、女性がアスペルガー症候群の知識を持ち、男性がアスペルガー症候群を自覚していることが前提となる。お互いの違いを理解し、コミュニケーションや感情表現・愛情の示し方のより良い方法を見つけるために、パートナーの両方がお互いのために勉強して協力するならば、二人の関係はうまくいくことがある。しかし、男性本人も周囲もアスペルガー症候群に気づかないまま大人になっている場合も多く、そのことがカサンドラ症候群の克服を難しいものにしている。
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