カギテシャコエビ属とは? わかりやすく解説

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カギテシャコエビ属

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/05 08:09 UTC 版)

カギテシャコエビ属
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
亜門 : 甲殻亜門 Crustacea
: 軟甲綱 Malacostraca
亜綱 : 真軟甲亜綱 Eumalacostraca
上目 : ホンエビ上目 Eucarida
: 十脚目 Decapoda
下目 : アナジャコ下目 Gebiidea
: ハサミシャコエビ科 Laomediidae
: カギテシャコエビ属 Naushonia
学名
Naushonia Kingsley, 1897
タイプ種
Naushonia crangonoides Kingsley, 1897
シノニム
  • Coralliocrangon Nobili, 1904
  • Espeleonaushonia Juarrero & Martínez-Iglesías in Juarrero, García & Martínez-Iglesías, 1997
  • Homoriscus Rathbun1901
本文参照

カギテシャコエビ属 Naushonia は、平たい鎌のような第一胸脚が特徴である、ハサミシャコエビ科に属する甲殻類の1である[1][2]。「鈎手蝦蛄蝦」の意で[2]、2020年に標準和名が提唱された[1]

概要

本属は2024年現在、世界から17種が記載されている[3]日本近海からは N. carinataN. lactoalbida、ニホンカギテシャコエビ N. japonicaキイカギテシャコエビ N. kiiensis[2][1]、および2023年に記載されたホソウデカギテシャコエビ N. karashimai の5種が発見されている[4][5][3]。日本から記録されているものはいずれも2000年以降に発見され、N. carinataN. lactoalbida およびホソウデカギテシャコエビは琉球列島[2][4]、ニホンカギテシャコエビとキイカギテシャコエビ本州の温帯域から記録されている[1][2][3]Konishi (2001)三重県五ヶ所湾から種不明のカギテシャコエビの幼生を記録しており、分布域からニホンカギテシャコエビまたはキイカギテシャコエビのものであると考えられている[2][1]。ニホンカギテシャコエビは山口県で記載され、千葉県からも見つかっていたが、2024年には神奈川県からも報告され、標準和名が与えられた[3]。また、N. lactoalbidaインド洋モザンビークからも見つかっている種である[6]

本属のうち、4種はアンキアライン[注釈 1]や海中洞窟から見つかっているが、その他の多くの種は比較的浅い海底に穴を掘って隠れ住んでいる[2][1]。その生態から、採集されることが少ない[2][1]

WoRMS (2025) に基づく。

脚注

注釈

  1. ^ 海岸から数10 m - 数 km 内陸に位置する洞窟にもかかわらず、地下で海と連絡している汽水の水塊[7]

出典

  1. ^ a b c d e f g Komai & Hirabayashi 2020, pp. 92–100.
  2. ^ a b c d e f g h 平林 2020, pp. 1–3.
  3. ^ a b c d 長坂 2024, pp. 61–65.
  4. ^ a b Sato & Komai 2023, pp. 561–572.
  5. ^ 琉球大学 2023.
  6. ^ Berggren 1992, pp. 514–522.
  7. ^ 狩野泰則・加瀬友喜. “アンキアライン洞窟動物における集団間の遺伝的交流”. 2021年5月11日閲覧。

参考文献

関連項目




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