カオールとは? わかりやすく解説

カオール【Cahors】

読み方:かおーる

フランス南部オクシタニー地方ロート県の県都ロート川沿い位置し赤ワイン名産地として知られる11世紀から14世紀にかけて建造されサンテチエンヌ大聖堂ゴシック様式の塔とアーチをもつ14世紀要塞化された、バラントレがあり、ともにサンティアゴ‐デ‐コンポステラ巡礼路一部として世界遺産文化遺産)に登録されている。

カオールの画像
バラントレ撮影・tristanf http://os7.biz/u/ylCR5

カオール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/15 08:26 UTC 版)

カオール



ヴァラントレ橋

行政
フランス
地域圏 (Région) オクシタニー地域圏
(département) ロット県
(arrondissement) カオール郡
小郡 (canton) カオール小郡
INSEEコード 46042
郵便番号 46000
市長任期 ジャン=リュック・マルクス
2023年-2026年
自治体間連合 (fr) fr:Communauté de Communes du Pays de Cahors
人口動態
人口 19 991人
2012年
人口密度 309人/km2
住民の呼称 Cadurciens/Cahorsins
地理
座標 北緯44度15分55秒 東経1度15分46秒 / 北緯44.2654度 東経1.2629度 / 44.2654; 1.2629座標: 北緯44度15分55秒 東経1度15分46秒 / 北緯44.2654度 東経1.2629度 / 44.2654; 1.2629
標高 平均:130m
最低:m
最高:m
面積 市: 64,72km2 (24 99ha)
カオール
公式サイト
テンプレートを表示

カオール(Cahors)は、フランス南部、オクシタニー地域圏[注釈 1]の都市である。ロット県の県庁所在地。市内にはロット川が流れている。

市内のサン=テチエンヌ大聖堂と、ロット川にかかるヴァラントレ橋は、世界遺産フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の一部として登録されている(ID868-051/052)。

歴史

カオールはケルト時代からの長い歴史を持つ。しかし、経済的に中世以降は衰退してしまい、18世紀には大学も失った。今日は、中世の街並みを目的に来る人の、人気のある観光拠点となった。

中世、カオールは有名であった。百年戦争からユグノー戦争の間にかなりの騒乱があった。この時期、貸したお金に利息を取る銀行家が存在したことで、街は悪名高かった。この時期のカトリック教会は、利息を取ること自体が"高利"(en)の罪であると述べていた。カオールが罪の同義語となり、ダンテの「神曲」にも、「ソドムが邪悪である」と並行して記述されている[1][注釈 2]

ローマ教皇ヨハネス22世は、1249年にカオールで靴屋の息子として誕生した。

ワイン

カオールは、非常にユニークな赤ワインの産地としてよく知られている。

AOCカオールは、カオールを含むロット県内の45か村で生産される赤ワインで、マルベックというぶどうを70%以上使うことが義務づけられており、色合いは俗に「カオールの黒」(黒ワイン)と呼ばれるほど濃く、タンニンも豊富で長熟タイプのワインである。

見どころ

  • ヴァラントレ橋: 1308年に起工され、1378年に完成した町のシンボル[3]
  • サン・テティエンヌ大聖堂

関係者

脚注

注釈
  1. ^ 2016年以前はミディ=ピレネー地域圏であったが、ラングドック=ルシヨン地域圏と統合してオクシタニー地域圏となった。
  2. ^ 山川丙三郎訳『神曲 上』岩波文庫(1952年初版)ではカオルサの表記。ソドムはソッドマの表記(第11曲)[2]
出典
  1. ^ 神曲 地獄篇 著者:ダンテ・アリギエーリ - 平川祐弘訳 Googleブックス
  2. ^ 神曲 - 青空文庫
  3. ^ マーカス・ビニー『巨大建築の美と技術の粋 世界の橋』河出書房新社、2017年、41頁。ISBN 978-4-309-27838-4 

外部リンク

  • ウィキメディア・コモンズには、カオールに関するカテゴリがあります。
  • ウィキボヤージュには、カオールに関する旅行情報があります。





固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「カオール」の関連用語

カオールのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



カオールのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのカオール (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS