オールトの雲の可能性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 11:02 UTC 版)
「WD 1425+540」の記事における「オールトの雲の可能性」の解説
2017年、许偲艺らの研究チームがハッブル宇宙望遠鏡でWD 1425+540のスペクトルを分析した結果、WD 1425+540の表面には、炭素や窒素、酸素、マグネシウム、ケイ素、硫黄、カルシウム、鉄が含まれている事が分かった。これらの元素の割合や含有量を測定した結果、ハレー彗星の核の成分とほぼ同じである事が判明した。これまで、小惑星帯のような、岩石質の小天体から成る領域がを持つ白色矮星はいくつか発見されていたが、今回の発見は、その小天体が岩石質ではなく、彗星の核である可能性を示唆している。このような彗星の核が集まる領域として、太陽系では、エッジワース・カイパーベルトやオールトの雲と呼ばれるものがある。WD 1425+540は太陽系以外で、エッジワース・カイパーベルト、あるいはオールトの雲のような、彗星の核から成る構造が直接発見された、最初の天体である。
※この「オールトの雲の可能性」の解説は、「WD 1425+540」の解説の一部です。
「オールトの雲の可能性」を含む「WD 1425+540」の記事については、「WD 1425+540」の概要を参照ください。
- オールトの雲の可能性のページへのリンク