オゾン・オゾン層
オゾン(O3)は,空気又は酸素中で放電現象が起きるときや,紫外線の照射,黄燐が空気中で酸化する場合等に発生します。酸化性の強い臭気のある気体で強い殺菌力を持ちますが人体や植物に有害な光化学スモッグの原因となるオキシダントの主成分であるとされています。地表から20~25キロメートルの上空には,オゾンが高濃度に存在する層があり,太陽からくる紫外線のうち,特に生物に有害な波長を吸収しています。紫外線は,日焼けの原因になるばかりでなく,皮膚がんを誘発する因子でもあります。生物が陸上に進出できたのも植物の光合成によってできた酸素によってオゾン層が形成されたためですが,近年,極地上空のオゾン濃度が急激に減少していることが観測され,オゾン層を保護するため,特定フロン等の使用を削減する国際的な条約(ウィーン条約)が締結されています。
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