エレクトレットコンデンサマイク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 08:17 UTC 版)
「マイクロフォン」の記事における「エレクトレットコンデンサマイク」の解説
コンデンサマイクには、前述のようなダイヤフラムに外部から直流電圧をかける方式の他に、ダイヤフラム、背極またはバックチャンバにエレクトレット素子(半永久的に電荷を蓄える高分子化合物)を用いたエレクトレット方式がある。背極にエレクトレット素子をもつものは、ダイヤフラムの材質に制限がないので特性的に有利である(バックエレクトレット方式)。この方式を用いたスタジオ用マイクロホンも多数存在する。 また、汎用電子部品として、FETを用いたインピーダンス変換器を内蔵したエレクトレットコンデンサ(ECM)マイクモジュールが販売されており、各種製品に広く用いられるだけでなく、自作も比較的容易にしている。この種のモジュールは外部から抵抗を介して直流電圧を印加するだけで、容易に音声信号を得ることができる。安価なヘッドセット、マイクなどはほとんどがこのタイプである。 2010年代以後、振動板と変換/増幅回路をワンチップ化したシリコンマイク(MEMSマイク)が登場。指向性を持たないが幅広い帯域に感応する上に耐久性が高く消費電力が少ないといった利便性からスマートフォンや各種デジタル機器に実装され、膨大な量が使われ性能向上が続いた結果、ECMマイクはほぼ駆逐されることになった。
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