エスペラント、イド語との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 05:46 UTC 版)
「ノヴィアル」の記事における「エスペラント、イド語との比較」の解説
イェスペルセンはエスペラントの創作者とは異なり、専門の言語学者だった。彼はエスペラントやイド語に見出した恣意的で人工的な特徴を嫌い、さらにこれらの言語のラテン語のような屈折の体系は無駄に複雑だと考え、反対した。かつて彼は自然言語の有用な構造はそのままに、聞き心地が良く規則的なノヴィアルを模索していた。 ノヴィアルでは、 統語は英語や北ゲルマン語のように主に語順の問題である。エスペラントのような義務的な対格標示は存在しないが、対格は対格語尾または対格前置詞で任意に標示できる。 属格や所有格は前置詞deの代替として利用できる。これは、現代の言語は複雑な名詞の屈折を失いつつも所有形を保持しているというイェスペルセンの観測に基づいている。 助辞は動詞の時制を表す。屈折語尾は単純過去時制の省略形として使用できる。 ノヴィアルとエスペラント、イド語の主な違いは名詞語尾に関係がある。イェスペルセンは全ての名詞が1つの母音で終わる体系(エスペラント、イド語の-o)を、不自然で紛らわしいとして拒絶した。代わりに、ノヴィアルの名詞は-o、-a、-e、-u、-umのいずれかで終わる。これらの語尾は、ロマンス諸語の習慣に準じて自然性を示すために採用されたのかもしれない。また、名詞との一致のための形容詞への条件や文法性も存在しない。
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