エキシマ【excimer】
エキシマ
エキシマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 23:50 UTC 版)
通常のヘリウム原子では、2つの電子は1s軌道に収まっているが、十分なエネルギーが供給されると、1つの電子が高エネルギー準位に上がる。この高エネルギー電子が価電子、1s軌道に残った電子が内殻電子となる。2つの励起したヘリウム原子が反応し共有結合を形成したものをジヘリウムと呼び、数μ秒から数秒の間存在する。23S状態の励起したヘリウム原子は、最大1時間程度存在でき、アルカリ金属のように反応する。 ジヘリウムの存在の最初の手がかりは、1900年にW. Heuseがヘリウム放電のスペクトルを観察して得られたが、このスペクトルについては情報が公開されなかった。1913年には、ドイツのE. GoldsteinとロンドンのW. E. Curtisが独立してスペクトルの詳細を公表した。Curtisは第一次世界大戦の従軍に召還され、スペクトルの研究はアルフレッド・ファウラーに引き継がれた。ファウラーは、2つのバンドヘッドを持つスペクトルのバンドが主系列と鈍系列の2つの系列に対応することに気付いた。
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