エアトレインJFK
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/22 21:04 UTC 版)
| エアトレインJFK | |
|---|---|
| |
|
| 基本情報 | |
| 国 | |
| 所在地 | JFK空港 ニューヨーク市クイーンズ区 |
| 種類 | 新交通システム |
| 開業 | 2003年12月17日 |
| 運営者 | ボンバルディア・トランスポーテーション |
| 詳細情報 | |
| 総延長距離 | 13.0 km |
| 路線数 | 3路線 |
| 駅数 | 10駅 |
| 1日利用者数 | 11,384人(2006年6月) |
| 保有車両数 | 32両 |
| 経路図 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エアトレインJFK(英語:AirTrain JFK)は、ジョン・F・ケネディ国際空港へのアクセスを担うニューヨーク市の新交通システム・高架鉄道である。3路線あり、長さは8.1マイル (13.0 km)である。このシステムの運営はボンバルディア・トランスポーテーションが空港管理者のニューヨーク・ニュージャージー港湾公社から委託されて行っている。なおボンバルディア・トランスポーテーションはエアトレイン・ニューアーク (AirTrain Newark) の運営も行っている。
路線と駅
エアトレインは各空港ターミナルビルから駐車場やレンタカー施設を経由してロングアイランド鉄道(LIRR)と地下鉄の駅の間を結んでいる。3系統の運行があり、2系統は地下鉄接続駅から空港駐車場やレンタカー施設の駅を経由して空港内各駅を一周した後そのまま空港接続駅に戻り、もう1系統は空港内各駅間のみを循環する。
- ハワード・ビーチ・ルートは、ハワード・ビーチ-JFKエアポート駅(地下鉄A線)から駐車場および市バスB15の乗り換え可のレファーツ・ブールバード駅、レンタカー施設があるFederal Circle駅を経由してターミナル1駅からターミナル8に停車しそのあとFederal Circle駅からハワードビーチ駅に戻るルート。
- ジャマイカ駅ルートは、ジャマイカ駅(ロングアイランド鉄道と地下鉄アーチャー・アベニュー線 E J Z)からFederal Circle駅を経由してターミナル1から8へと向かい、その後そのままジャマイカ駅へと戻る。ジャマイカ駅ではエアトレインとLIRRの駅は同じ階の通路で、また地下鉄駅へはエレベーターおよびエスカレーターのある連絡通路で接続されている。 上記の二系統は、空港内でターミナル1から周回(空港内反時計回り)し、ターミナル8の後は出発した各鉄道接続駅へ向かう。ターミナル各駅では終点のHoward Beach行きもしくはJamaica行きと表示される。出発のHoward Beach駅もしくはJamaica駅ではすべて同方向の空港行きなので行先表示はされない。 Howard BeachもしくはJamaica(始発)→→1→4→5→7→8→→Howard BeachもしくはJamaica(終点)
- オール・ターミナル・ループは、上記二系統と反対向きでターミナル内を周回する(空港内時計回りの)環状運行。各駅の行き先案内ではLoopと表示される。 8→7→5→4→1→8(循環)
全てのエアトレインJFKの駅は、障害を持つアメリカ人法(ADA)に従い、車椅子でアクセス可能である。
24時間運行されており、日中時間帯は各路線5-8分間隔だが、運行スケジュールは頻繁に変わるのと、深夜時間帯は15-20分毎運行になり、また、メンテナンスによりルートが変更になることもある。
マンハッタンへ向かう場合、目的地により地下鉄各線やLong Island Rail Roadの行き先をそれぞれ確認しての利用だが、Jamaica駅経由で夜間でも比較的運行本数の多い地下鉄E線を利用する客が多い。Long Island Rail Roadを利用するとマンハッタンのペンシルベニア駅とグランドセントラル駅に約20分ほど(地下鉄の所要時間の約半分)で到着するが、もしその先地下鉄やバス利用であれば乗り継ぎや割引料金制度がないので別途支払いとなる。Howard Beach駅乗り継ぎでの地下鉄A線は治安に懸念のある地区を通るので特に夜間の利用は要注意である。
駅
| 駅 | 路線 | 接続 | |
|---|---|---|---|
| ハワード・ビーチ |
|
|
|
| レファーツ・ブールバード駅 |
|
|
|
| フェデラル・サークル駅 |
|
|
|
| ジャマイカ駅 |
|
|
|
| ターミナル1駅 |
|
|
|
*廃止 |
|
|
|
| ターミナル4駅 |
|
|
|
| ターミナル5駅 |
|
|
|
| ターミナル7駅 |
|
|
|
| ターミナル8駅 |
|
|
gターミナル4除く全てのエアトレイン駅は、空港ターミナルビルの外に位置し、建物から車道を挟んで反対側にある。車道の上の通路によって、それぞれターミナルビルに接続されている。ターミナル4は、エアトレインJFKの開通後に開業したため、駅がターミナル内につくられている。
乗車料金
各ターミナルやレンタカー/パーキング施設の駅間利用は無料(改札はない)。
地下鉄と接続する終点のジャマイカ駅とハワード・ビーチ駅での乗降の場合は各駅の改札口にて8.5ドルの料金を支払う[1]。OMNY(クレジットカードタッチ決済可)またはメトロカードでの支払い。OMNYは片道乗車券としてのみ利用可能で、10回乗車券(26.5ドル、使用開始から30日間有効)または30日乗車券(42.5ドル)はメトロカードでのみ購入可能である[1]。
歴史
長い間、出入りする主要道路の交通渋滞に悩まされていたJFK空港への鉄道による連絡が望まれていた。しかし、システムをつくろうとする運動には、実を結ぶまでに時間がかかった。現在のエアトレインJFKも当初計画されていたものより、はるかに小規模なものである。路線は、クイーンズボロ橋の袂にあるミッドタウン・マンハッタンで始まり、道路の横を通ってイースト川を渡る以前の路面電車の使用が計画されていた。その後、これはラガーディア空港への鉄道用地としてサニーサイド・ヤードに使用された。ここから、エアトレインはLIRRの旧ロッカウェイ・ビーチ支線へ接続し、ハワード・ビーチへと南に向かって、JFK空港に至る予定であった[要出典]。
別の計画では、LIRRの路線を回避して、代わりにフラッシング線の駅へ接続、グランド・セントラル・パークウェイ、ヴァン・ウィック・エクスプレスウェイ、ジャマイカの南へと続く予定であった。結局、ジャマイカとハワード・ビーチをJFK空港へ接続する部分のみが承認され、建設に至った。
1998年に建設を開始し2002年の開業を予定していたが、2002年9月27日に試運転列車が脱線し運転士が死亡する事故が起きたことから延期され[2]、最終的に2003年12月17日に開業した。
19億ドルをかけたエアトレイン建設プロジェクトは、特に脱線事故後、見せかけだけの工事に必要以上の公金を使っていると疑ったクイーンズ区南東部の住民からの批判に直面した。これに対し、港湾公社は、事故や大きな建設事業に関する厳しい規則を課し、建築によって損害を受けた家の所有者へ素早く賠償する合理的なプロセスを導入して、住民に対応した[要出典]。
エアトレインは、連邦パッセンジャー・ファシリティー・チャージによる一部(事実上全ての国際線の料金として4.50ドルずつ集められた)から出資された。この資金は、単なる空港の改良に使用することもできた。この資金提供には、FAAの承認が必要となる。いくつかの航空会社は、このプロジェクトのためのPFC資金を使用することに反対し、私立探偵を雇った。さらに、これらの会社は、少数のオゾン・パーク居住者と共に資金提供の決定に対して上訴を行った。
航空会社は、法廷で論争を続け、港湾公社との交渉に行き着いたが、訴訟から身を引いた。港湾公社は、ジャマイカの修復のために1億ドル、プロジェクトの残りの資金3億8700万ドルをジャマイカの修復を行うニューヨーク州にそれぞれ寄与した。この修復には、エアトレインの接続を促進させるための目的もあった。州はさらに、ハワード・ビーチ駅をADAに対応して一新するために7500万ドルを投じた。これにより、JFK空港までの利用促進が図られた。
エアトレインJFKは港湾公社と契約を結んだボンバルディアにより運営されており、州や市から運転費用に充てる補助金を受け取っていない。これは、料金が比較的高くなっている理由の1つである[要出典]。
提案されているロウアー・マンハッタン-ジャマイカ/JFK・トランスポーテーション・プロジェクトは、LIRRのダウンタウン・ブルックリンへ向かうアトランティック支線やロウアー・マンハッタンへの新しいトンネルを使用する予定である。これは、ジャマイカ経由でロウアー・マンハッタンへと向かうJFK経由のロングアイランド鉄道の路線に対してより貢献できる。この提案では、マンハッタンで手荷物チェックを行い、空港で飛行機に直接乗り換えることができる可能性がある。
車両
エアトレインJFKは、ブリティッシュ・コロンビア州・バンクーバーのスカイトレイン、マレーシア・クアラルンプールのクラナ・ジャヤ線と同じボンバルディアのアドバンス・ラピッド・トランジット(以前のインターメディエイト・キャパシティー・トランジット・システム)の技術を使用している。これは第三軌条から受電し、車上のリニア誘導モーターが軌道中央のアルミニウム製リアクションプレートを磁力で押す形で推進力を得ている。コンピューター化された列車は自動で、車掌や運転手なしで運営される。32のそれぞれの車両はマークIIの変形である。
車内自動放送の担当はニューヨーク市トラフィック・レポーターのバーニー・ワーゲンブラストによる[3]。
乗客数
|
この節は検証可能な参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。 (2012年3月)
|
| 年 | 年間乗客数 |
|---|---|
| 2004 | 2,606,422 |
| 2005 | 3,411,762 |
| 2006 | 3,937,041 |
| 2007 | 4,393,449 |
| 2008 | 5,058,711 |
| 2009 | 5,301,801 |
出典
- ^ a b “Aviation”. www.jfkairport.com. 2024年3月10日閲覧。
- ^ Tarek, Shams (2002年10月4日). “Following AirTrain Accident, A Community Mourns”. Southeast Queens Press 2007年8月6日閲覧。
- ^ “The World's Biggest Forum for Telematics Industry Leaders”. Telematicsupdate.com. 2011年3月16日閲覧。
関連項目
外部リンク
エアトレインJFK
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/19 23:13 UTC 版)
「ジャマイカ駅 (ニューヨーク)」の記事における「エアトレインJFK」の解説
エアトレインのジャマイカ駅はLIRRのそれの南側に位置し、島式ホーム1面2線を持つ高架駅となっている。エアトレインの列車は無人運転で運転士が乗務しないので、ホームには安全のためにホームドアが設置されている。
※この「エアトレインJFK」の解説は、「ジャマイカ駅 (ニューヨーク)」の解説の一部です。
「エアトレインJFK」を含む「ジャマイカ駅 (ニューヨーク)」の記事については、「ジャマイカ駅 (ニューヨーク)」の概要を参照ください。
- エアトレインJFKのページへのリンク