インド哲学における「法」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/07 08:00 UTC 版)
「法 (仏教)」の記事における「インド哲学における「法」」の解説
詳細は「ダルマ (インド発祥の宗教)」を参照 法(dhamma)は、仏教の興起以前のインドで、長い間重要な意味を持っていた。 ヴェーダ時代には、「天則」・「理法」の意味をもつ「リタ」(ṛta)、「法度」を意味する「ヴラタ」(vrata) と併用されている。この「リタ」や「ヴラタ」は天地運行の支配者であり、四季(ṛtu)の循環などをも支配するもので、主に神意を表現する。これに対し「法」は人倫道徳を支配するもので、人間生活を秩序づけると考えられた。そこで「法」が、社会の秩序や家庭の秩序をさし、さらに人間の日課も「法」と言われた。 ウパニシャッド時代に入ると、「法」は最高の真理を意味する。ウパニシャッドではブラーフマン〔=梵〕やアートマン〔=我〕などの形而上学的な概念が重要視されたので、この「法」はそれらより低いものと見られた。
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