アフリカ産の代表的樹種の一つで、大量に輸出されているので、世界の市場でよく知られています。どちらかというと、チークの色に似ていますので、植物として無関係なのにアフリカンチークという市場名がつけられていることもあります。このうち、C.excelsaは、分布範囲が広く、シェラレオーネからタンザニアにまでアフリカを横切って分布して、重要な木材となっています。 ■木材 心材は淡黄褐色から濃いチョコレート色までの幅があり、淡色の細い縞があります。肌目の粗さは中庸~粗く、木理は交錯しています。また、材面をこすると油状の感触があります。この木材には、面白い特徴(利用の上から考えると欠点になるのですが)があります。それは“ストーン”と呼ばれる大小の炭酸石灰の塊が木材の中に含まれていることで、したがって、製材をしている時、あるいは、ベニヤに剥いている時に、これがあると、刃物が折れたり、欠けたりします。日本でも、この木材を使っていて、このような経験をした方々がいるはずです。鋸屑が皮膚炎をおこすことも知られています。気乾比重は0.68程度です。手工具や加工機械でかなり容易に加工するとこが出来ますが、交錯木理がきついので、裂けたりすることがあります。耐久性は非常に高く、また白蟻や海虫の被害は受け難いとされています。 ■用途 先に述べたように、アフリカンチークの名前で、チークの代用に使われます。指物、船舶、杭、海水中の構造物、床板、家具ベニヤ、鉄道枕木、キャビネット、内装などに用いられます。多分日本ではスライスドベニヤの形で用いられているのではないでしょうか。 |