イタリアンライグラス

酪農用語解説

イタリアンライグラス

イネ科牧草の王といわれるライグラス類の一年生冬作草種。飼料価値が高く、栽培しやすく、 グラスサイレージにも最適です。牛たちに選ばせたらきっとNo.1の人気でしょう。

イタリアンライグラスは寒地型越年生牧草。 低温短日下の生育・再生の良さや多収性をもつので、最も普及し栽培されています。 特に耐湿性に優れているので、水田裏作や水田転換畑での栽培でも安定した収量をあげることができます。利用法も青刈り、乾草、サイレージといずれにも適し調整できます。 現在栽培されている品種は30種以上ありますが、４つの利用型（極短期・短期・長期・極長期）に分けられています。

寒地型ですが、日本では東北地方から九州地方まで広く栽培されています。その栽培法は、 秋に種をまき翌春３月から７月にかけて収穫する「慣行栽培」、その年の内に利用を図る 「早まき栽培」、さらに２〜３年間利用する「周年栽培」など多様な方式があります。 発芽適温は20度前後、育成適温は14〜18度位。播種量は通常は10アールあたり２kg程度です。 サイレージ用には出穂期、乾草用には出穂から開花期に刈り取ります。 ＜ミルククラブ情報誌'94 WINTER vol.10より＞