イジェン山における硫黄採掘
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 02:56 UTC 版)
「イジェン山」の記事における「イジェン山における硫黄採掘」の解説
イジェン山の硫黄は、火口湖の端の壁に開く亀裂から吹き出る火山ガスより得られる。噴出する火山ガスは陶製のパイプで集められ、ガス中の硫黄分を管内で結露させる。パイプによって集められた濃い赤色をした流体の硫黄は、湯だまりの端から流れ出し、冷えるにつれて明るい黄色の塊に変わり、鉱山労働者は冷やされた硫黄を大まかな塊に取り分け、カゴに詰め込む。労働者は、採掘場所から火口の縁まで300メートルの45から60度の急勾配と、ふもとまでの3キロメートルの道のりを75から90キログラムの天秤棒の荷を担いで運ぶ。大部分の労働者は日に2往復運び、近くの精練所において重さによって賃金が支払われる。2010年9月の時点で、典型的な一日の収益はおよそ米国ドル換算で13ドルであった。労働者は十分な安全上の保護を受けられず、また多くが呼吸器の不調を訴えている。採掘にはおよそ200人が従事し、1日あたり14トンが抽出されている。採掘量は火口内における毎日の噴出量のおよそ20%程度である。
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