イギリス最大のハンデ戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/06 02:36 UTC 版)
「ロバートザデヴィル」の記事における「イギリス最大のハンデ戦」の解説
秋のニューマーケット競馬場の目玉競走はロシア皇太子ハンデキャップとケンブリッジシャーハンデキャップの二連戦で、両競走の勝ち馬を予想する「秋の重勝(Autmumn Douvble)」馬券は、イギリス国内で1年で最も馬券が売上が多い。ロシア皇太子ハンデキャップは『イギリス最大のハンデ戦』と称されており、おおよそ2マイル1/4(正確には、当時の表記で2マイル2ハロン28ヤードであり、約3647メートルにあたる。)で行われる。 ロシア皇太子ハンデキャップへ向けて、ロバートザデヴィルにはもともと8ストーン4ポンド(約52.61kg)のハンデキャップが公示されていたが、セントレジャーの勝利で2ポンド加増されて8ストーン6ポンド(約53.52kg)となった。過去、3歳馬がそれほどの重いハンデキャップを背負って勝った例はなく、歴代の優勝馬のうち3歳馬でハンデが一番重かったものでも8ストーン(約50.80kg)までだった。馬主のブリューワーは出走させないつもりでいたが、友人たちの圧力に抗いきれず、やむなく出走させた。 10月12日の競走当日には21頭が出走した。ロバートザデヴィルの単勝は9.5倍だった。7ストーン6ポンド(約47.17kg)を背負うシポラータと6ストーン2ポンド(約39kg)のザスター(The Star)が5.5倍で1番人気を分け合った。ロバートザデヴィルは序盤は後方に控え、ゴールまで残り400メートルあたりでスパートすると、最後は余裕を持ってゴールした。4馬身離れた2着にはシポラータが入った。 3歳馬がこれほどのハンデを背負ってこの大レースを勝つのは空前のことで、「近代の3歳馬による最も偉大な勝利」、「(1865年に三冠を達成した)グラディアトゥールに匹敵する偉業」などと報じられ、ロバートザデヴィルの全勝鞍の中でもっとも重要なものの一つとみなされている。ロバートザデヴィルが得た賞金は1382ポンドだったが、馬主たちはここでも馬券で8万ポンドを稼いだと報じられている。 2週間後のケンブリッジシャーハンデキャップの負担重量はもともと9ストーン(約57.15kg)が予定されていたが、ロシア皇太子ハンデキャップの勝利の結果、1ストーン加増されて10ストーン(63.50kg)となり、出走を取りやめた。
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