イガホオズキとは? わかりやすく解説

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いが‐ほおずき〔‐ほほづき〕【×毬酸漿】

読み方:いがほおずき

ナス科多年草山地樹陰生え、高さ約60センチ卵円形で、互生夏から秋付け根淡黄白色釣鐘形の花を開く。実はとげのある(がく)に包まれる


毬酸漿

読み方:イガホオズキ(igahoozuki)

ナス科多年草


イガホオズキ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/01 15:42 UTC 版)

イガホオズキ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : キク類 asterids
: ナス目 Solanales
: ナス科 Solanaceae
: イガホオズキ属 Physaliastrum
: イガホオズキ P. echinatum
学名
Physaliastrum echinatum (Yatabe) Makino
シノニム

Chamaesaracha echinata Yatabe
Withania echinata (Yatabe) Hunz.[1]

和名
イガホオズキ
蕾・萼に毛が見える

イガホオズキ(刺酸漿、毬酸漿、学名Physaliastrum echinatum (Yatabe) Makino)は、ナス科の草本。ホオズキのように萼が果実を包むが、その表面に多数の突起がある。

特徴

柔らかな多年生の草本[2]は立ち上がって高さ50-70cmになる。茎は叉状に分枝し、全体にまばらに軟毛がある。葉質は膜質[3]は卵形から広卵形で先は急に狭まって尖り、基部も急に狭まり、2-4cmの葉柄になる。葉の縁は滑らか。葉身は長さ4-13cm、幅3-10cm。葉は互生だが、1つの節から2枚が出る[4]

花期は6-8月。葉腋から1-4個のを出す。花茎は細く、開花時で1-1.5cmで垂れ下がり、果実の時期には1.5-2.5cmに伸びる。萼は開花期には短い鐘形で浅く5裂し、外側には短い太い毛が密生する。花冠は黄白色で広い鐘形、径5mm、先端はごく浅く5裂し、外面に短い毛が多く、下側には長い毛が多数ある。果実は液果で、ぶら下がって熟すと白くなり、径1cmほど。萼は果実に合わせて膨らみ、表面に接して包み込み、先端部に口が開く。萼の表面にはまばらに針状の突起が並ぶが、これは花時には萼表面の短毛だったものが発達したものである。果実が熟すと、その先端が萼の先端の口から見えるようになる[5]

分布と生育環境

北海道から九州に分布し、国外では朝鮮と中国北部及び東北地方に知られる。日本では山地の林縁や木陰に生える[6]

類似のものなど

イガホオズキ属には東アジアに4種があり、日本には本種ともう1種、アオホオズキ P. japonicum がある。やはり萼は果実を包んで伸びるが、その形は壺型で、表面に突起は少ない。また、果実が萼の先端から見えることもない。ホオズキ属 Pjysalis のものは果実を包む萼がより大きく膨らみ、果実を緩く包む点で異なる[7]

利用

牧野(1961)には子供が果実を食べることがある旨の記述があるが、他では見ていない。

出典

  1. ^ Physaliastrum echinatum Tropicos
  2. ^ 以下、主として佐竹他(1981),p.94
  3. ^ 北村他1990),p.156
  4. ^ 牧野
  5. ^ 鳥居(1997),p.15
  6. ^ 佐竹他(1981),p.94
  7. ^ 佐竹他(1981),p.93-94

参考文献

  • 佐竹義輔大井次三郎北村四郎他『日本の野生植物 草本III 合弁花類』,(1981),平凡社
  • 北村四郎・村田源・堀勝、『原色日本植物図鑑・草本編I』、(1957)、保育社
  • 牧野富太郎、『牧野 新日本植物圖鑑』、(1961)、図鑑の北隆館
  • 鳥井恒夫、「ホオズキ」:『朝日百科 植物の世界 3』、(1997)、朝日新聞社:p.12-15


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