イオン津ショッピングセンター
(イオン津店 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/27 01:52 UTC 版)
イオン津ショッピングセンター ÆON TSU SHOPPING CENTER |
|
---|---|
![]()
2011年撮影
|
|
地図 | |
店舗概要 | |
所在地 | 〒514-0003 三重県津市桜橋3丁目446番地 |
座標 | 北緯34度44分10.6秒 東経136度31分7.6秒 / 北緯34.736278度 東経136.518778度座標: 北緯34度44分10.6秒 東経136度31分7.6秒 / 北緯34.736278度 東経136.518778度 |
開業日 | 1978年 (昭和53年) 9月21日 |
閉業日 | 2024年 (令和6年) 2月12日 |
施設所有者 | 第一交通産業株式会社 |
施設管理者 | イオンリテール株式会社[1] |
商業施設面積 | 34,000 m²[2] |
中核店舗 | イオン津店 |
営業時間 | 8:00-22:00 |
駐車台数 | 1,200台 |
前身 | 中央毛繊工場 ↓ 津ショッピングセンターエル ↓ 津サティ |
最寄駅 | 津駅 |
最寄バス停 | 三重交通バス長野線「桜橋」停留所 |
最寄IC | 伊勢自動車道津IC |
外部リンク | 公式サイト - ウェイバックマシン(2024年2月6日アーカイブ分) |
![]() |
イオン津ショッピングセンター(イオンつショッピングセンター)は、三重県津市に所在していたショッピングセンター。
イオン津店を核店舗とし、シネマコンプレックスのイオンシネマ津(後述)を併設していた。第一交通産業が建物を所有していた。
概要
かつては中央毛繊の工場であり、跡地に「津ショッピングセンターエル」として1978年(昭和53年)9月に開業した。開業時は、食品を扱うジャスコ、および、衣料品を扱うニチイを核店舗としていたが、のちにジャスコは撤退した[3]。
1994年(平成6年)に増床し、店名を「津サティ」に変更、2000年(平成12年)にはシネマコンプレックスが開設された。その後、2011年(平成23年)に「イオン津ショッピングセンター」(核店舗は「イオン津店」)へと再度改称した。これにより、ジャスコからサティを経てイオンに転換したという全国のイオン店舗でも唯一の特殊な経緯を辿った店舗であった。
建物塔屋の看板もこの経緯に合わせて南北の2ヶ所に設けられているのが特徴だった。開業当初はジャスコとニチイの双方のロゴが掲げられていたが、サティへのリニューアルに伴い両方ともサティのロゴに統合された。イオンへの改称後は南側の看板のみが使用され、北側は何も描かれていない真っ白な看板となっていた。
2024年(令和6年)春をもって一時休業することが明らかにされ[4][5]、同年2月12日をもってイオンシネマ津を除く全施設が営業を終了した[6]。営業を継続していたイオンシネマ津も2025年(令和7年)6月15日をもって閉館したことにより、津ショッピングセンターエル時代から通算して47年間の歴史に終止符を打った[7]。
閉館後、建物の解体が始まったが、解体工事中の7月24日に六価クロム化合物による土壌汚染が起こっていることが判明した[8]。土壌汚染の原因は前身となる紡績工場で使用していたクロム化合物であるとしている[9]。その後2025年1月、跡地にイオンリテールが新店舗の建設を進めていることが明らかとなり、2026年頃までには建て替え工事が完了・開業する予定とされているが、施設概要については現時点で未定である[10]。
ギャラリー
沿革
- 1978年(昭和53年)9月21日 - ニチイとジャスコを核店舗とする津ショッピングセンター エルとして開店[3]。
- 1994年(平成6年)
- 2000年(平成12年)12月15日 - 隣接地にシネマコンプレックスを建設、ワーナー・マイカル・シネマズ津として開館[12]。
- 2001年(平成13年)9月14日 - サティの運営会社であるマイカルが民事再生法を申請し[注釈 1]、経営破綻。その後、ジャスコの運営会社であるイオンが再建スポンサーに決定したため、7年ぶりに同店舗の運営に関わる事になった[13]。
- 2003年(平成15年)
- 2011年(平成23年)3月1日 - SC名称をイオン津ショッピングセンターに、核店舗の名称をイオン津店に改称[3]。1994年1月まではジャスコが出店していたため、17年ぶりにこの店舗がイオングループになった。
- 2013年(平成25年)7月1日 - ワーナー・マイカル・シネマズ津がイオンシネマ津に改称。
- 2020年(令和2年)4月 - 新型コロナウイルス感染症流行の影響により、イオンシネマ津が5月17日まで臨時休業[16]。
- 2024年(令和6年)
- 2025年(令和7年)6月15日 - イオンシネマ津が閉館[7]。
イオンシネマ津
イオンシネマ津 AEON CINEMA Tsu |
|
---|---|
2013年撮影
|
|
情報 | |
旧名称 | ワーナー・マイカル・シネマズ津 |
開館 | 2000年12月15日 |
閉館 | 2025年6月15日 |
最終公演 | 『リロ&スティッチ』(ディーン・フライシャー・キャンプ監督) |
収容人員 | (7スクリーン)1,589人 |
客席数 | スクリーン1:86 スクリーン2:199 スクリーン3:217 スクリーン4:252 スクリーン5:137 スクリーン6:180 スクリーン7:418 |
設備 | ドルビーデジタル、DLP |
用途 | シネマコンプレックス |
運営 | イオンエンターテイメント |
所在地 | 〒514-0003 三重県津市桜橋3-446 |
特記事項 | スクリーン4と7は6.1chサラウンドEX対応。 |
イオンシネマ津(イオンシネマつ)は、イオン津ショッピングセンターに隣接した別棟にて営業していたシネマコンプレックス。前述の通り、2000年(平成12年)12月15日に「ワーナー・マイカル・シネマズ津」として開業。ワーナー・マイカルとしては20世紀最後の新規開業施設であり、三重県で20世紀最後に開業した映画館でもある。
当シネコン開館前の1999年(平成11年)時点における津市内の映画館は、津東宝劇場・津スカラ座・津東映シネマ1・2の3サイト・4スクリーンと、東海地方の県庁所在地としては最少であった[18]。ワーナー・マイカル開業を機に津市中心部の従来型映画館は淘汰されていき、津東宝劇場から転換した津大門シネマが2009年(平成21年)に閉館してから、2018年(平成30年)11月9日にイオンシネマ津南が開業するまでは津市唯一の映画館となっていた。
津市が舞台となった映画『WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜』(2014年)では、観客動員数が全国1位となり、矢口史靖監督が複数回舞台挨拶に訪れた[19]。また桑名市が舞台となった『クハナ!』(2016年)では、同作の脚本と監督を手がけた秦建日子と主題歌を手がけたバンド「Chelsy」のAMIらが舞台挨拶で来館している[20]。
前述の通り、イオン津ショッピングセンターが2024年(令和6年)2月12日で一時休館となったが、別棟となっている当館については同日以降も営業していた[17]。しかし、2025年(令和7年)3月27日、土地所有者のイオンリテールとの契約期間満了に伴い同年6月15日をもって閉館する事が発表され[7]、同月6日から上映が開始された『リロ&スティッチ』を最後に24年半の営業を終えた[21]。併設していた店舗が閉店して以降もイオンシネマの営業が続いた事例は、2000年12月1日から2022年(令和4年)8月21日まで営業していた「イオンシネマ西大和」(奈良県北葛城郡河合町)以来となる[22]。
なお、2019年(平成31年/令和元年)からイオンシネマ津で開催していた『午前十時の映画祭』[23]は、閉館日まで上映された『風と共に去りぬ』をもってイオンシネマ桑名に移行する[24]。
フロア構成
P4簡易立体駐車場 | 本館南側 | 本館北側 | シネマ棟 | |
R階 | P1屋上駐車場 | |||
4階 | P1屋内駐車場 | (立入禁止) | ||
3階 | P2屋上駐車場 | P1屋内駐車場 | 映画館 | |
2階 | 屋上駐車場 | 売場 | 駐車場 | |
1階 | 1階駐車場 | 売場 | 駐車場 |
本館は津ショッピングセンターエル時代から存在する南側と、津サティへの転換時に増築された[3]北側で構造が大きく異なっていた。
本館には、エレベーターが合計3箇所、エスカレーターが合計3箇所設置されていた[25]。
本館とシネマ棟の間には一般道が通っており、横断歩道を渡る必要があった。
駐車場は立体駐車場のP1駐車場、P2駐車場、P4駐車場、シネマ駐車場と、平面駐車場のP3駐車場とP5駐車場で構成されていた[26]。
脚注
注釈
出典
- ^ “イオングループ店舗「イオン津ショッピングセンター」店舗情報”. イオンリテール株式会社. 2020年5月6日閲覧。
- ^ “都道府県別・政令指定都市別・市町村別SC一覧” (PDF). 日本ショッピングセンター協会 (2016年12月). 2018年3月7日閲覧。
- ^ a b c d e f “お前らまだ成仏してなかったのか... 三重のイオンに残るサティとジャスコの亡霊が話題に”. Jタウンネット (2020年6月19日). 2020年6月19日閲覧。
- ^ 「【独自】イオン津SCが2024年春で一時休業 「新サービスの店舗を検討」」『中日新聞』中日新聞社、2023年8月25日。2023年8月25日閲覧。
- ^ 日本放送協会. “「イオン津ショッピングセンター」来年春一時休業へ|NHK 三重県のニュース”. NHK NEWS WEB. 2023年8月25日閲覧。
- ^ a b “イオン津SC、2月から一時休業 「立地含め後継施設を検討」”. 中日新聞 (中日新聞社). (2023年12月14日) 2025年5月20日閲覧。
- ^ a b c “「イオンシネマ津」契約満了に伴い6月閉館へ 2000年オープン”. 中日新聞 (中日新聞社). (2025年3月27日) 2025年3月28日閲覧。
- ^ a b “イオン津跡地で六価クロムの土壌汚染 基準値の1.4倍検出”. 中日新聞Web. 2024年7月26日閲覧。
- ^ a b “イオン津跡地で土壌汚染 基準値超の六価クロム検出 三重”. Yahooニュース. 2024年7月26日閲覧。
- ^ “イオン津ショッピングセンター跡地に新店舗 開業時期は未定”. 中日新聞 (中日新聞社). (2025年1月7日) 2025年5月20日閲覧。
- ^ “津サティきょう開店 郊外型生活百貨店 県内最大級の規模”. 中日新聞 朝刊 三重版: p. 16. (1994年4月23日)
- ^ “7つのスクリーン、最新の音響設備 シネコン きょうオープン 津に県内4カ所目 身障者や高齢者に配慮 バリアフリー構造”. 中日新聞 朝刊 中勢版: p. 22. (2000年12月15日)
- ^ “イオン、マイカル支援で流通トップに躍進、MD改革、外資進出に先手”. 日本食糧新聞 (2001年11月28日). 2020年6月19日閲覧。
- ^ “イオン津ショッピングセンター、2024年2月12日閉店-前身の「ジャスコ+ニチイ→サティ」から45年の歴史に一旦幕、建替えめざす”. 都市商業研究所. 2024年5月26日閲覧。
- ^ “飲食スペース拡大 20日新装オープン 津サティ”. 中日新聞 朝刊 中勢版: p. 14. (2003年12月20日)
- ^ “イオンシネマ、5月18日から16県27劇場で営業再開”. 映画ナタリー. ナターシャ (2020年5月13日). 2025年5月20日閲覧。
- ^ a b イオンシネマ津 (@ac_tsu) の2024年2月2日 11:12のツイート、2024年2月6日閲覧。
- ^ 日本映画製作者連盟配給部会『映画年鑑2000別冊 映画館名簿』時事映画通信社、1999年。
- ^ 津市美杉が舞台となった映画「WOOD JOB!(ウッジョブ!)〜神去なあなあ日常〜」によるシティプロモーション 津市公式ホームページ
- ^ “映画「クハナ!」舞台挨拶開催のご案内”. 名古屋観光情報. 公益財団法人名古屋観光コンベンションビューロー. (2016年8月30日) 2016年11月2日閲覧。
- ^ 宮原えりか(FM三重) [@erikamiyahara_] (15 June 2025). “イオンシネマ津、最終上映の「リロ&スティッチ(吹替)」を7番スクリーンにて鑑賞して来ました。”. X(旧Twitter)より2025年6月17日閲覧.
- ^ 田中祐也 (2022年10月28日). “惜しまれ、支えられ、愛され22年 イオンシネマ西大和、最後の1日”. 朝日新聞 (朝日新聞社) 2025年6月17日閲覧。
- ^ “午前十時の映画祭10-FINAL(2019年4月5日〜2020年3月26日)”. 午前十時の映画祭. 2025年5月20日閲覧。
- ^ “イオンシネマ津へ移管に伴う「午前十時の映画祭」上映について”. 午前十時の映画祭 (2025年5月12日). 2025年5月20日閲覧。
- ^ “フロアガイドのご案内”. イオン津店. 2024年6月21日閲覧。
- ^ アクセスガイド - イオン津ショッピングセンター - ウェイバックマシン(2024年2月6日アーカイブ分)
参考文献
- 『ジャスコ三十年史』ジャスコ株式会社、2000年12月20日。
外部リンク
- イオン津ショッピングセンター - ウェイバックマシン(2024年2月6日アーカイブ分)
- イオン津店
- イオンシネマ津
- イオンリテール中部カンパニー 【イオン東海公式】45年の感謝を込めて。イオン津店 最後の1日 - YouTube(2024年2月12日)
- イオン津ショッピングセンターのページへのリンク