アルファ碁の動向
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「コンピュータ囲碁」の記事における「アルファ碁の動向」の解説
2016年1月28日、Googleの完全子会社であるイギリスのGoogle DeepMind社が開発した、ディープラーニングの技術を用いた人工知能(AI)のコンピュータソフト「アルファ碁(AlphaGo)」が、2013年から2015年まで欧州囲碁選手権を3連覇した樊麾二段と対局し、5戦全勝したことに基づく研究論文がイギリスの科学雑誌ネイチャーに掲載された。囲碁界でコンピュータがプロ棋士に互先で勝利を収めたのは史上初である。 対局は2015年10月5日から10月9日にかけて、互先コミ7目半の中国ルール、持ち時間60分で切れたら1手30秒、ただし30秒単位で合計3回の考慮時間の条件で5局打たれ、1局目で白番のアルファ碁が2目半勝ちした後はいずれもアルファ碁が中押し勝ちした。またこの論文では、アルファ碁と市販版のCrazyStoneやZenなど5種の既存のソフトウェアが1手5秒の条件で対局し、495戦して494勝の成績を上げたこと、およびCrazyStone、Zen、Pachiの3ソフトに4子のハンデを与えてそれぞれに77%、86%、99%の勝率を上げたことを報告した。ソフト同士の対局を行ったアルファ碁のハードウェアはCPU48、GPU8の構成であるが、開発チームはCPU1202、GPU176からなる分散コンピューティングでもアルファ碁を稼働しており、こちらは前者に対して勝率77%を上げ、プロ五段の実力があると推定しており、樊麾に対して勝利したのはこの分散コンピューティングによるものである。
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