アルコールとの相互作用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/11 08:59 UTC 版)
「ホメピゾール」の記事における「アルコールとの相互作用」の解説
ホメピゾールはエタノールの半減期を延長するので、併用禁忌とされている場合がある。半減期の延長によりエタノールの酩酊効果が増強され、より低濃度で酩酊作用をもたらすので危険性が増す。ホメピゾールはアルコールデヒドロゲナーゼを阻害してアセトアルデヒドの生成を遅延させ、アセトアルデヒド脱水素酵素に因ってアセトアルデヒドが酢酸に酸化することをも遅滞させる。その結果、酩酊の度合いが深く長くなり、二日酔い症状が残る。アルコール依存症でアルコール耐性が亢進している場合、より少量のエタノールで二日酔いするために、ホメピゾールはエタノール摂取の意欲を削ぐ(負の強化)効果が期待できる。依存症患者がエタノールを過量摂取すると死に至る可能性もあるが、代謝の低下を見極めて摂取量を慎重に漸減した場合は、より少量のエタノールで心地よく酔い、二日酔いも少なく、満足感を得、慢性中毒症状を低減し、危害の最小化(英語版)に結び付けることができ得る。これは本質的に、ジスルフィラムを用いてアセトアルデヒドを増加させて中毒患者に罰(英語版)を与える治療法(服薬コンプライアンスが重要な問題となる)の発想とは逆のものである。
※この「アルコールとの相互作用」の解説は、「ホメピゾール」の解説の一部です。
「アルコールとの相互作用」を含む「ホメピゾール」の記事については、「ホメピゾール」の概要を参照ください。
- アルコールとの相互作用のページへのリンク