アダムとエヴァ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 18:29 UTC 版)
「システィーナ礼拝堂天井画」の記事における「アダムとエヴァ」の解説
天井画の中央の3画面に、ミケランジェロは『創世記』第1、2、3章に述べられるアダムとエヴァの物語から4つのエピソードを描いている。3画面のうち2つは大画面、残り1つは小画面である。 第1の画面は、世界絵画史上、もっともよく知られたイメージの1つである、神がアダムに向かって手を差し伸べる場面を描く。このアダムについてヴァザーリは述べている。「その美しさ、そのポーズと輪郭とは、あたかも人類創造のその瞬間、最初にして至高の創造主によって形造られたかのように見え、神ならぬ1人の人間が絵筆をもって描いたものとは見えない」。 第2の画面は神が眠るアダムのあばら骨からエヴァを創造する場面である。この構図は、ボローニャのサン・ペトロニオ聖堂の扉の周囲を飾るヤコポ・デッラ・クェルチャ作の『創世記』の連続浮彫から直接に取られたもので、ミケランジェロはこの作品を青年期からよく知っていた。第3の画面には対照的な2つの場面が描かれる。1つはアダムとエヴァが禁断の果実を得る場面で、疑いをしらず蛇から果実を受け取るエヴァと、自ら果実を摘もうとするアダムを描く。もう1つはエデンの園からの追放の場面で、アダムとエヴァは、神とともに生きてきた楽園を追われている。その外の世界では、彼らは自分で生活の糧を得なければならず、最後には死が待ち受けている。
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