アイディアとは何か
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 20:51 UTC 版)
「アイディア・表現二分論」の記事における「アイディアとは何か」の解説
ここでの「アイディア」という法的な言葉は、一般的な意味とは少々異なることに注意が必要である。例えば、 フィクション作品のかなり詳細で具体的な設定を考え出すことも日常的には「アイディアを思いついた」などと言うが、一定以上に詳細で具体的な設定はアイディア・表現二分論における「アイディア」ではなく「表現」に該当する。 論文に記された「事実」や「発見」それ自体はアイディアに含まれる。したがって、論文内のアイディア (事実や発見) を他者が利用したとしても、著作権侵害には当たらない。 コンピュータ・プログラムの一つであるインターネットの検索エンジンを例にとると、プログラムのアルゴリズムや基本設計、つまり検索キーワードに基づき、どのサイトを検索結果に含める・含めないかや、検索表示順を決めるロジックは、新たに発見するものであることから「アイディア」である。しかし、その検索エンジンの使い方を示したフローチャートなどの説明文書は、アイディアに基づく「表現」である。 収集にどれだけ労苦と資金を要しようが、データそのものはアイディアであり、著作権保護されない。しかし個々のデータを取捨選択し、何らかの知的なロジックで並べているデータベース (つまりデータの集合体) はアイディアの表現であり、データベース権として著作権保護されることがある。
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