リコール【recall】
リコール(りこーる)
車両に何かのトラブルがあったときに、メーカーが同一機種の全車両を回収する制度である。運輸省の保安基準を満たさない欠陥車について、リコールが実施される。自動車の回収費・修理費ともにメーカーが負担する。
リコールの際には、メーカーは事前に運輸大臣に届け出をする。道路運送車両法では、無届のリコールを禁じている。欠陥車の事実を世間に公表し、故障による事故を防ぐためである。
利用者からクレームが来たとき、メーカーはリコールを避ける傾向がある。リコールには巨額の修理費用がかかる。おまけに、企業イメージも悪くなる。そこで、クレームが来たときにその都度、自動車を修理する。こうすると、全車両を回収するリコールよりもコストがかからない。
リコールの届け出を決めた道路運送車両法では、破った場合の罰則が「100万円以下の科料」である。つまり表ざたになっても、メーカーの負担はそう重くない。このためか、三菱自動車以外にもスバル自動車の「リコール隠し」などが過去に発覚している。
(2000.08.18更新)
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