もう一つのニアミス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 16:03 UTC 版)
「アーク・ロイヤル (空母・初代)」の記事における「もう一つのニアミス」の解説
9月25日、アーク・ロイヤルはカテガット海峡の浅瀬でドイツ軍艦によって損傷を受けていた潜水艦スピアフィッシュの救難支援を行っていた。9月26日、スピアフィッシュと戦艦ネルソン並びにロドニーが港に戻る間、船群は3機のドイツ空軍ドルニエDo 18飛行艇に発見された。アーク・ロイヤルは艦爆ブラックバーン・スクアを3機展開して追い散らした。一機のドルニエはイギリス空中戦初の撃墜となった。生き残ったドルニエがイギリスの船舶の位置を報告することを懸念したアーク・ロイヤルの航空司令は、艦載機の安全確保と対空戦の準備を命じた。ほどなく4機のドイツ空軍KG30の爆撃機ユンカースJu 88が出現した。3機は、対空砲火によって追い払われたが、4機目は、空母に1000キロ(2200ポンド)爆弾を投下した。アーク・ロイヤルは右舷に急速回頭して回避し、爆弾は右舷30メートル(98フィート)離れた海上に落ちて水を跳ね上げ、それが艦上に被さった。ドイツのパイロットは、空母に直撃したかどうかを見ておらず、後続の偵察機はアーク・ロイヤルでなく、2隻の戦艦を発見した。この情報に基づいて、ドイツ軍は誤ってアーク・ロイヤルが沈んだと発表した。ウィンストン・チャーチル首相は、イギリスの同盟国にマイナスの影響を与える前にドイツのプロパガンダの嘘を証明するため、個人的にはアメリカの大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルトに空母が損傷していないと安心させるために、アメリカ公使館付海軍武官を入渠中のアーク・ロイヤルに招待して見せた。ローマの英国公使館付海軍武官は、イタリアの首相ベニート・ムッソリーニに艦は従軍中であることを保証するように指示されている。これはゲッベルスとナチプロパガンダにとってきまり悪いことになった。
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