にっソ‐きょうどうせんげん【日ソ共同宣言】
日ソ共同宣言(にっそきょうどうせんげん)
日本と旧ソ連の間で平和条約が締結されたあとに、旧ソ連が歯舞諸島と色丹島を日本側に引き渡すことを定めている。1956年、両国間の戦争状態を終結させ、国交を回復するために締結された。
日本の敗戦後、旧ソ連との間で平和条約の締結を目指す交渉が1955年から始まったが、北方四島をめぐる領土問題の解決が難しく、交渉は難航していた。そのような中で、領土問題はしばらく棚上げすることにして、とりあえず、戦争状態の終結と外交関係の回復を宣言する日ソ共同宣言が調印された。
また、歴史的には、国連の常任理事国だった当時のソ連に、日本が国連に加盟することを認めさせた点も、この文書の大きな役割だった。
旧ソ連は、1960年の日米安保条約改定に反発して、日ソ共同宣言を一方的に破棄したという経緯がある。また、平和条約締結のための交渉がなかなか実を結ばなかったこともあり、日ソ共同宣言の有効性は、あいまいにされたまま現在に至っている。
北方領土の帰属をめぐる問題が平和条約締結の大きなネックとなっていることもあり、両国間の交渉はどこまで続くのか先が見えない。
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(2001.03.25更新)
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