せんげ たかずみ

世界宗教用語大事典

せんげたかずみ 【千家尊澄】

千家氏は出雲国造の族で出雲大社の大宮司の家柄。尊澄（一八一〇～七八）は尊孫の嫡男。号は松壺。国学を学び和歌をよくし、神寿詞奏上の古儀を再興した。著『歌神考』他。長男尊福（一八四五～一九一八）も大宮司を継ぎ、維新直後の宗教行政に携わったが、祭神論争で伊勢派と対立した。神道大社派を結成し初代管長。貴族院議員・東京府知事・司法大臣。（尊福の長男元麿は詩人）

美術人名辞典

千家尊澄

読み方：せんげ　たかずみ

国学者・出雲国造。尊孫の子、尊福の父。千家俊信・本居内遠・岩政信比古に師事。また和歌も能くした。明治２年大社御杖代・国造職を継ぎ、天皇に参謁。のち神社令改正の為位記を奉還したが、久しく中断していた神寿詞奏上の古儀を再興した。著書に『松壷文集』『歌神考』がある。明治11年（1878）歿、63才。