誤字脱字
漢字を間違えて使ったり、必要な助詞や送り仮名を抜かしたり、といった文章上の誤りのこと。「よく注意して書くとか推敲・校正をするとかすれば直せるはずの凡ミス」の総称、のような意味で用いられることが多い。
「誤字」は、字を誤ること。具体的には、漢字の使い方を誤ったり、固有名詞の表記を微妙に間違えたりすることである。「誤変換」も誤字の一種として扱われやすい。
「脱字」は、字が脱落すること。具体的には、助詞や漢字の送り仮名を書き忘れたり消してしまったりすることである。推敲時に表現を変更した際に生じることも多い。
「誤字脱字」という言い方は、誤字や脱字の他に「衍字(えんじ)」なども含めて扱われることが多い。衍字は「文中に混入した不要な字」のことである。これも推敲の際に生じやすい。
文章が述べている内容そのものの誤り(誤解や誤認)、あるいは単語や慣用表現の使い方の誤り(誤用)は、基本的に「誤字脱字」には含まれない。
誤字脱字を含む「文字づかいの誤り」を総称して「語記」ともいう。「語記」は「誤ってそのように書く」という動作・行為を指す意味で用いられることも多い。「誤字」は動作を指さすことがなく、もっぱら「誤って書かれた字」をのみ指す。
写植において生じた誤字脱字は特に「誤植」とも呼ばれる。
書写・筆写において生じた誤字脱字は特に「誤写」とも呼ばれる。写本における誤写の扱いは古文書学において研究対象となり得る。
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