国際石油カルテル
【英】: international petroleum cartel
市場統制、需給調整を目的として結合したカルテルの支配権が、一国の国内市場だけにとどまらず、国際的に広範な市場を対象にして行使される場合、国際カルテルというが、その代表的なものが国際石油カルテルといわれるものである。 それは 1928 年に Standard Oil(N.J.)、Royal Dutch Shell、Anglo-Persian Oil(現在の BP )の 3 社がアクナキャリー協定を締結したのに始まり、その後 1930 年代のいくつかの協定によって補完強化された。第二次大戦後にもこのカルテルが存続しているかについては明示されなかったが、1952 年に米国上院の特設委員会は、Standard Oil(N.J.)、Socony Mobil Oil、Texaco、Gulf Oil、Standard Oil of California、Royal Dutch Shell、並びに BP の国際石油会社 7 社の間には主要な石油資源の共同保有から生産、販売、輸送までの手段を支配し、生産量、価格などをコントロールする国際カルテル的行動が実際に存在すると報告している。その後 1950 年代以来、石油消費国の国営石油会社、あるいは独立系石油会社の目覚ましい進出、発展があり、また 60 年代には OPEC の登場によって、国際石油カルテルの支配力も次第に減退していき、1974 年以来 OPEC が原油価格を決定するようになって以後は、かつての 7 大メジャーによる国際石油カルテルが実際上消滅したことは確実であろう。 |

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