うお座ベータ星とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > うお座ベータ星の意味・解説 

うお座ベータ星

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/08 20:46 UTC 版)

うお座β星
Beta Piscium
仮符号・別名 フム・アル・サマカー[1],
Fumalsamakah[2]
星座 うお座
見かけの等級 (mv) 4.52[3]
変光星型 疑わしい[4]
分類 Be星
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  23h 03m 52.61311s[3]
赤緯 (Dec, δ) +03° 49′ 12.1595″[3]
視線速度 (Rv) 0.0 ± 0.6 km/s[3]
固有運動 (μ) 赤経: 12.357 ミリ秒/[3]
赤緯: -9.380 ミリ秒/年[3]
年周視差 (π) 7.7065 ± 0.2439ミリ秒[3]
(誤差3.2%)
距離 420 ± 10 光年[注 1]
(130 ± 4 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) -1.0[注 2]
うお座β星の位置(丸印)
物理的性質
半径 3.6 R[5]
質量 5.0 M[6]
表面重力 10 G[6][注 3]
自転速度 100 ± 6 km/s[7]
スペクトル分類 B6 Ve[3][8]
光度 813 L[6]
表面温度 15,500 K[6]
色指数 (B-V) -0.12[8]
色指数 (U-B) -0.49[8]
色指数 (R-I) -0.13[8]
年齢 6.17 ×107[6]
他のカタログでの名称
うお座4番星[3]
BD+03 4818[3]
FK5 1602[3]
Gaia DR2 2662057224398507264[3]
HD 217891[3]
HIP 113889[3]
HR 8773[3]
NSV 14410[3]
SAO 127934[3]
Template (ノート 解説) ■Project

うお座β星英語: Beta Piscium、Beta Psc)は、うお座にある青白い色の恒星である。視等級は4.52で、肉眼でもみることができる[3]ガイア計画で測定された年周視差の最新データに基づいて計算された地球からの距離は約420光年である[3]

特徴

うお座β星はBe星、つまりスペクトル型がB型で輝線スペクトルがみられる恒星である。うお座β星のスペクトル型はB6 Ve、質量太陽の5倍、半径太陽の3.6倍と推定される[8][6][5]。また、うお座β星は変光星である可能性もある[4]光度太陽の810倍で、有効温度は15,500K[6]と推定される。自転速度は高く、下限速度は100km/sとみられる[7]

Be星の例に漏れず、うお座β星も星周円盤を持つとされる。干渉法による観測で円盤の大きさを推定したところ、半径が中心星の9.3倍(概ね1.5au)程度となった[7]

名称

「魚の口」を意味するアラビア語 فم السمكة(fum al-samakah)に由来する、フム・アル・サマカー[1](Fum al Samakah)という固有名がある[9][10]。2018年6月1日、国際天文学連合の恒星の命名に関するワーキンググループ (Working Group on Star Names, WGSN) は、Fumalsamakah をうお座β星の固有名として正式に承認した[2]

中国では、雷を意味する霹靂拼音: Pī Lì)という星官を、うお座γ星、うお座θ星、うお座ι星うお座ω星と共に形成する。うお座β星自身は、霹靂一拼音: Pī Lì yī)、つまり霹靂の1番星と呼ばれる[11]

脚注

注釈

  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算
  2. ^ 視等級 + 5 + 5×log(年周視差(秒))より計算。小数第1位まで表記
  3. ^ 出典での表記は、 23h 03m 52.61349s, +03° 49′ 12.1662″




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「うお座ベータ星」の関連用語

うお座ベータ星のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



うお座ベータ星のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのうお座ベータ星 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS