『塵(ゴミ)、都会、そして死』を巡る論争
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「ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー」の記事における「『塵(ゴミ)、都会、そして死』を巡る論争」の解説
1972年と1973年にボーフムの劇場で演出を担当。その後、フランクフルトのTAT劇場の総監督に就任。1974年に戯曲『塵(ゴミ)、都会、そして死』の演出を手がけ、演出家としての最高潮を迎えた。しかし、登場人物の一人が不動産で成り上がったユダヤ人であり、明らかに批評家のイグナツ・ブービスを連想させるものだったため、ファスビンダーはブービスら批評家から反ユダヤ的という謗りを受けた。これにより、同作は70年代から80年代にかけて議論を呼ぶことになった。1976年にダニエル・シュミットによって『天使の影』として映画化され、ファスビンダーは俳優として出演した。1980年代にはフランクフルト劇場での初回上演の際、ステレオタイプのユダヤ人像に対する抗議デモが発生。デモ隊によって劇場内の舞台が占拠されたため、上演が中止された。この抗議デモ後、ドイツ国内での再上演計画が白紙に戻された。ただし、イスラエルでは特に抗議もなく上演された。
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