「異端」とされた考え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 14:52 UTC 版)
本節では、いわゆる正統派から否定される諸説を概観する。「三位一体そのものを説明するよりも、三位一体でないもの(異端の教え)を説明し、それを否定する方がより正確」とされることがある。 三神論(聖霊は「三つの神のうちの一つ」)いわゆる正統派によれば、聖霊は神であるが、父なる神・子なる神・聖霊は、三つの神ではないとされ、三位格は三神ではないとされる(なお、こうした「異端」が歴史上まとまった形で出現したことはないともされるが、幾つかの事例につき「三重の神性」への傾斜として批判的に指摘されることはある)。 聖霊は一様式(mode)もしくは「一つの『役』」「子なる神、聖霊は、時代によって神が自分を表す様式(mode)を変えていったもの」「一つの『役』のようなもの」と主張する考えは、様態論的モナルキア主義(英語: modalistic monarchianism)と呼ばれ、いわゆる正統派から否定される。 聖霊の神性は比較的劣っている聖霊の神性は認めるものの、父なる神(神父:かみちち)、子なる神(神子:かみこ、イエス・キリスト)よりも劣った存在であるとする主張である。この主張を聖霊について採るアリウス派は、子なる神も父なる神より劣ったものとした。アリウス派は第1コンスタンティノポリス公会議でいわゆる正統派から異端とされたが、聖霊の神性が比較的劣っているという教説も併せて否定されている。 聖霊は神ではない聖霊の神性を否定した人々は「聖霊神性否定論者(英語版)、プネウマトマコイ」(ギリシア語: Πνευματομάχοι)、もしくは主唱者であったコンスタンディヌーポリ総主教の名から「マケドニオス主義者」と呼ばれる、第1コンスタンティノポリス公会議でいわゆる正統派から異端とされた。「聖霊は神の活動力だ」などと主張する団体もある。
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