「啓示の諸源泉について」の草案における意見の対立
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「第2バチカン公会議」の記事における「「啓示の諸源泉について」の草案における意見の対立」の解説
11月14日から同22日まで、「啓示の諸源泉について」の草案が討論された。あらかじめ作成されていたこの草案は、カトリックの教義を明確に出し過ぎておりエキュメニカルな観点から望ましくないと非難され、初日からリエナール、フリンクス、レジェ、ケーニッヒ、リッターなどの進歩派の教父が反対した。11月17日にはデフナー枢機卿も加わり、進歩派は準備委員会によって作られた草案全体を却下し、その代わりに、既にラーナー神父によって準備されていた草案を支持した。 11月20日、議長であった進歩派のフリンクス枢機卿は「啓示の諸源泉について」の草案討議の中断を公会議の投票に付した。投票の結果、賛成は1386票、不賛成は822票であり、賛成投票は3分の2の多数には及ばなかった。事務総長のフェリチは、討議は続行すると宣言した。しかし、教皇ヨハネ23世は、ベアとレジェの要求に屈服し、公会議の規定を無視して、この草案は破棄となった。
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