「キー装置」の効用と発展
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/09 15:21 UTC 版)
18世紀に入り、器楽合奏を重んじる古典派、ロマン派へと流行が移りゆく中で、キー装置は「補助器具」ではなく「主要な音孔を担当する装置」へと発達してゆく。キー装置の恩恵によって大きな音孔を作ることが可能となり、全体としての音量が増し(例:ベーム式フルート、クラリネット、オーボエ)、非常に大型・低音にもかかわらず演奏が容易な楽器(例:コーラングレ、ファゴット)も製作されて音域が広がった。さらに、指の数よりずっと多くの音孔を操作できるようになったことで半音階や転調のような複雑な楽曲の演奏が容易になり、楽器の用法と音楽様式の発展を促す相互作用も生まれた。さまざまな形式・大きさの「キー装置」や「新楽器」(例:サクソフォーン)が開発されたが、その数多い試行錯誤の中から厳しい歴史の淘汰を受けて生き残った少数が、現在の木管楽器群である。
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