《見る》の敬語
「見る」の尊敬語表現
「見る」の尊敬語表現は、「ご覧になる」「見られる」です。この場合には「ご覧になる」の方が、より丁寧な印象を相手に与える事ができます。「ご覧になる」をさらに丁寧に表現する場合には、「ご高覧になる」です。目上の人に対して最も丁寧な印象を与えたい時には、「ご高覧下さい」と表現します。尊敬語とは目上の人の行動に対して用いる表現です。自分自身の行動に対して用いてはいけません。そのため「ご覧になる」「見られる」は、必ず目上の相手に対して使うようにしましょう。「見られる」という尊敬語は、使用する時に誤解を生みやすい表現です。「見られる」という言葉には、「文書などの内容を見た」という意味以外にも、「誰か別の人から文書の中身を覗かれた」という受け身の意味も持っています。そのためどちらの意味で使用しているのか、判断しにくい場合があります。さらに受け身の意味である「見られる」は、尊敬語表現ではありません。相手に誤解を与えないためにも、「見られる」を使用する時には、どのような意味で使っているのかを、明確に伝えるようにしましょう。「見る」の尊敬語での誤用表現・注意事項
「見る」の尊敬語である「ご覧になる」の誤用表現は、「ご覧になられる」です。「ご覧になる」という言葉は、その言葉自体で1つの尊敬語となっています。「ご覧になる」という言葉に、さらに「られる」という尊敬の助動詞を付ける必要はありません。そのため「ご覧になられる」は2つの尊敬語が重なった二重敬語となり、不適切な表現です。「ご覧になられる」と同様に「ご覧になられましたか?」という表現も、誤用表現となります。この表現も二重敬語となり、不適切な表現です。「ご覧になりましたか?」が正しい表現となります。二重敬語は不適切な表現であるだけではなく、過剰な敬語表現でもあります。聞いた時に違和感があるので、注意しておかなくてはいけません。「見る」の尊敬語での言い換え表現
「見る」の尊敬語での言い換え表現は、「ご観覧ください」です。「見る」という意味の中に、「楽しむ」「鑑賞する」という意味合いを含んできます。絵画や景色などを目上の人に紹介するときなどに「ご観覧ください」を用います。そのほかには「ご確認ください」も言いかえ表現です。ただ「見る」というだけではなく、内容を熟読してもらうという意味合いを含みます。資料などに深く目を通してもらいたい時などに「ご確認ください」を使用します。「ご査収ください」も「見る」の尊敬語です。「見る」だけではなく、内容を見た上で受け取ってもらうという意味を持っています。目上の人に、書類などを見てもらった上で受け取ってもらいたい場合の表現です。- 《見る》の敬語のページへのリンク